新型コロナウイルスの世界的感染拡大で揺れる東京2020オリンピック・パラリンピック
投稿日 : 2020年03月24日
注目すべき海外メディアの日本報道
(3月19日~23日)
2020年3月24日
新型コロナウイルスの世界的感染拡大で揺れる
東京2020オリンピック・パラリンピック
新型コロナウイルスが世界的に感染拡大する中、4か月後に迫った東京オリンピック・パラリンピックは予定どおりに開催されるのか、延期や中止の可能性はあるのか、懸念が広がっている。
New York Times(米国)は、19日付で「国際オリンピック委員会会長:‘もちろん違うシナリオは検討している’」を掲載。同紙のインタビューで、IOCのバッハ会長は、「中止は検討しておらず、大会延期を決定するには時期尚早」と述べたと報じた。また、21日付(Motoko Rich東京特派員他)で「オリンピックをめぐる対決: 東京夏季大会延期への叫び高まる」を掲載。パンデミックにも拘らず予定開催に固執するIOCに対抗し、米国の陸上連盟や水泳連盟などを筆頭に、各国のアスリートから延期を求める声が上がっていると伝えた。
The Washington Post(米国)は、21日付で「オリンピックを停止せよ、今すぐに」のコラムを掲載。新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に加速しており、即座に中止を決断する必要があると強調した。また、21日付の同紙の社説「オリンピックは中止または延期すべき」では、世界が歴史的パンデミックの脅威と闘っているときにIOCや日本の関係者が五輪を開催できるかのように振る舞っているのは全くの無責任だと断じた。
CNN(米国)(電子版)は、20日付で「オリンピック2020:東京大会を予定どおり開催しないと何が起こるのか」を東京発で掲載。平時での五輪中止は前例が無く、スポンサー、放送局、経済、アスリートに至るまであらゆるものに影響を及ぼすと報じた。
The Guardian(英国)は22日付「オリンピック2021年へ延期の可能性も、IOCが4週間の期限設定」で、BBC(英国)(電子版)は22日付「東京2020:IOCがコロナウイルスの最中に大会開催の決定期限を設定」で、中止は検討していないが大会規模の縮小や数か月または1年延期が検討されており、2021年の夏まで延期することが最も可能性の高い選択肢であると報じている。
東亜日報(韓国)は、19日付トップニュースで「IOCが東京五輪の「予定通り開催」を確認、オリンピアンたちは「無責任、無神経」と批判」を掲載、IOCの東京五輪開催を目指す姿勢に対し世界各国のアスリートが懸念を示していると報じ、さらに21日付「五輪「中止」は過去に5回、いずれも理由は「戦争」」で、東京2020の予定どおりの開催が危ぶまれる中、「コロナウイルスにより大会が中止されれば、疾病が原因で中止された初の五輪となる」と伝えた。
中央日報(韓国)は、20日付コラム(ユンソリョン東京特派員)「【グローバルアイ】新型コロナウイルス感染症が鑑定する政府の信頼性」で、16日(ママ)の日本政府の新型コロナウイルス感染症関連専門家会議が出した「爆発的感染は発生していない」「何とかうまく持ちこたえている状況」との見解を紹介し、国民の反応を取り上げつつ「新型コロナウイルス感染症も政府に対する信頼を鑑定している」と締めくくった。
(了)