マティス米国防長官が来日
投稿日 : 2017年02月13日
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（2017年2月3日～8日）
マティス米国防長官が来日
米国のジム・マティス国防長官がトランプ政権の閣僚として初めて来日し、安倍首相、稲田防衛大臣らと相次いで会談した。４日に行われた稲田大臣との会談後の共同記者会見で、マティス国防長官は「日米安全同盟はアジア太平洋地域の安定ための要であることは変わっていない」などと述べ、日米同盟が引き続き重要であるとの認識を明確に示した。トランプ大統領が就任前に日本の全額負担増を主張していた在日米軍の駐留費については、「日米のコスト分担は他国の手本になる」と現状を評価。また、中国が領有権を主張している尖閣諸島は日米安全保障の適用範囲であるとの見解も示した。
マティス国防長官が最初の訪問国に韓国と日本を選んだことに注目が集まり、大手通信社や多くのメディアが報じた。ロイター通信（米国）は3日付けで、フィル・スチュワート記者、久保信博記者の「マティス国防長官、日本との同盟は『この先も』と再確認」を東京発で配信。マティス国防長官が、北朝鮮による核開発やミサイルなどの挑発行動や中国の南シナ海や東シナ海への進出などを考えても、米国が日本の防衛に役割を果たすことは疑う余地がないと繰り返し述べたと伝えた。また、稲田大臣が、日本は平和憲法解釈の見直しによる集団的自衛権の拡大に従って、安全保障において積極的な役割を果たすと述べたと報じた。AP通信は同日付けで、ロバート・バーンズ記者の「米国のマティス国防長官、日本と韓国を安心させる」を東京発で掲載。マティス国防長官が初めての外遊に韓国と日本を選んだことにふれ、国防長官は北朝鮮への批判を繰り返し、昨年オバマ政権下で合意した韓国とのミサイル防衛を実行するとするトランプ政権の姿勢を伝えた。CNN電子版（米国）は、4日付けで「マティス国防長官：アメリカは中国が領有権を主張する日本の島々守る」を掲載。政権が交代する中で考え方の違いはないと強調し、「米国は日本国民と協力していく」とのマティス国防長官の発言を紹介した。
ガーディアン紙電子版（英国）は、4日付けで、ジャスティン・マッカリー東京特派員の、「中国がアジア太平洋の安定を危機にさらすと米国を非難」を掲載。尖閣諸島が日米安全保障条約の適用範囲内だとしたマティス国防長官の発言に対し、中国が「誤った発言」と反発したことを伝えた。ドイツ通信社（ドイツ）は、4日付けで、「アメリカと日本が安全保障の同盟を強化」を東京発で配信した。
アジアでは、中央日報日本語版（韓国）が、6日付けで「トランプ大統領の圧力に『防衛力強化』カード取り出した日本」を掲載。日本による在日米軍防衛費の負担が「理想的」としたマティス国防長官の発言は、「日本の反発が大きい分担金増額よりは日本の戦力増強と自衛隊の役割拡大を通じて日米同盟を実質的に強化する方向を定めようという意図の可能性もある」と報じた。人民日報電子版（中国）は、8日付けで「トランプ大統領の東アジア戦略を世界が注視」を掲載。マティス国防長官の韓国・日本への初外遊について「トランプ政権は日韓との軍事協力を強化するという明らかなメッセージだ」などと伝えた。
写真：つのだよしお/アフロ
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