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注目すべき海外メディアの日本報道(2013年7月5日)

投稿日 : 2013年07月05日

「注目すべき海外メディアの日本報道」では、日本発のものを中心に、日本のみなさまに知っていただきたい日本関連の報道をご紹介し、できるだけオリジナルの記事(Web版)へのリンクも貼っております。

 

注目すべき海外メディアの日本報道
(6月23日~6月30日)

2013年7月5日

 

 1. 捕鯨訴訟に注目集まる

 

南極海で日本が行っている調査捕鯨は国際条約に違反するとしてオーストラリア政府がオランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)に提訴していた訴訟の口頭弁論が6月26日、始まった。口頭弁論は7月16日まで予定されている。

 

AFP通信(フランス)は6月25日、ICJで日本の調査捕鯨の正当性を主張していくとする岸田外務大臣の発言を配信。同日付ガーディアン紙電子版(英国)は、東京発のジャスティン・マカリー東京特派員による記事で、「科学的とされる調査捕鯨を含め、商業的な捕鯨を中止させたい」とするオーストラリア側の主張とともに、調査捕鯨は純粋に科学的なものであり、国際条約に違反しないとする日本の立場を紹介。日本の世論は割れており、鯨肉の消費量は落ちているとも指摘した。

 

26日付エイジ紙電子版(オーストラリア)は、日本の法解釈に同調して各国が調査捕鯨を行うなら、世界全体ではミンククジラにとって壊滅的な捕獲が許容されることになるとのオーストラリア側弁護士のICJでの発言を報じた。同日付トラウ紙(オランダ)は、オーストラリア政府は、日本の捕鯨に反対する他の多くの国々に支持されているとみていると報道。ラジオNZ(ニュージーランド)は同日、日本はICJの裁判権に異議を唱えるほか、調査捕鯨は条約に沿った科学的な調査であると主張するとも考えられるとの識者の声を伝えた。

 

28日付クリスチャン・サイエンス・モニター紙(米国)は、画期的な訴訟が日本の年間何百頭ものクジラの殺戮を終わらせるかもしれないと論じる東京発の記事を掲載。一方、前例のないケースであり、オーストラリアが判事を納得させるのは簡単ではないとみる専門家の声も伝えている。29日付ル・モンド紙(フランス)は、オーストラリア政府代表による口頭弁論での発言内容を説明し、両国は正面から対立しているとした。

 

 

2. 東京都議選での自公圧勝を受け、参院選への見通しを各紙が報道

 

東京都議会議員選挙が6月23日、投開票された。自民、公明両党は候補者全員が当選し、両党で過半数超の議席を獲得。共産党の議席は倍増した一方、民主党は改選前の約3分の1の議席数にとどまった。投票率は43・50%で史上2番目の低さとなった。

 

24日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙(米国)は、エレノア・ウォーノック記者による東京発の記事で、自民党の大勝を報道。公明党とともに、夏以降参議院を制するだろうとする政治評論家の声を伝えた。25日付ガーディアン紙(英国)はジャスティン・マカリー東京特派員の記事で、自民党の勝利は参院選に向け安倍総理を勢いづけたとする一方、中道左派の民主党は議席を失い、「アベノミクス」の恩恵をまだ感じられていない層の支持を受けた共産党が驚きの復活を遂げたと分析した。

 

7月21日の参院選を前に、選挙制度について論評したメディアもあった。

 

22日付ニューヨーク・タイムズ紙(米国)は、東京発のマーティン・ファクラー東京支局長による記事で、「一票の格差」を問う訴訟に携わる升永英俊弁護士を紹介。農家の人々を反共の票田に転じさせようとの米国の占領政策にさかのぼり、日本の選挙制度は長く、都市部より保守的な農村部を優遇してきたと論じた。長期にわたる停滞にもかかわらず、戦後体制の維持に執着してきた決定的な理由だとしている。

 

<関連リンク>
外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/sekai/index.html

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