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注目すべき海外メディアの日本報道(2013年9月17日)

投稿日 : 2013年09月17日

注目すべき海外メディアの日本報道

(9月2日~9月9日)

2013年9月17日

 

 

1.   欧米各紙、2020年夏季五輪東京開催を論じる

 

東京が2020年の夏季オリンピック・パラリンピック開催都市に決まったことを受け、その日本経済・日本社会にとっての意味を論じる記事が欧米各紙に掲載された。

※海外メディアによる開催都市決定速報の取りまとめは、こちらでご覧頂けます。

 

ウォール・ストリート・ジャーナル紙(米国)は、9月9日付で林由佳記者による東京発の記事「東京五輪開催地決定に沸く」を掲載。五輪開催決定は、長らく失われてきたプライドと楽観主義を日本に取り戻すことを目指している安倍総理個人にとっても重要な勝利と伝えたほか、五輪招致成功は、年長者には1964年の東京五輪の栄光を思い起こさせ、若い世代には経験したことのない将来への楽観主義に満ちた時代について学ぶ機会となろうと論じた。同日付ノイエ・チュルヒャー紙(スイス)掲載のカーステン・ゲルミス東京特派員による記事「『アベノミクス』の第四の矢としてのオリンピック」は、オリンピックは第四の矢となり、プラスの効果をもたらすであろうとの安倍総理の発言を紹介。日本政府は2020年オリンピックに向けた新たなインフラ事業や国内需要の高まりによる経済成長を期待しているが、一方では、オリンピック開催に歓喜する余り、未だ道半ばである構造改革が安倍総理の視野から遠ざかってしまうのではないかとの懸念も聞かれると報じた。同日付南ドイツ新聞(ドイツ)は、クリストフ・ナイトハート東京特派員による記事「東京の二度目のチャンス」を掲載。安倍総理は経済のことを考えただろうが、平和のメッセージも1964年の東京五輪に由来するものであり、日本は領土紛争を解決するために隣国に歩み寄るべきで、それこそがオリンピック的行動であろうと指摘した。同日付ル・フィガロ紙(フランス)掲載のレジス・アルノー東京特派員による記事は、高齢化の中で経済成長を目指す日本は、オリンピック開催により大規模なインフラ投資を行う絶好の機会を得たと報じた。

 

 

2. 宮崎駿監督の引退を米中韓メディアが報じる

 

9月1日、スタジオ・ジブリの星野康二社長がベネチア国際映画祭に伴う会見で、宮崎駿監督が公開中の最新作「風立ちぬ」を最後に引退すると発表。6日には、同監督自身が東京都内で会見し、引退の理由などを説明した。

 

同監督の引退は海外でも衝撃をもって報じられ、2日付のニューヨーク・タイムズ紙(米国)記事「宮崎監督の引退が発表される」は、34年間で11の作品を監督し、2003年には「千と千尋の神隠し」がアカデミー賞を受賞したと同監督の功績を紹介した。

 

6日の引退会見を受け、7日には、ロイター通信(米国)がエレーヌ・リース記者による東京発の記事「アニメの巨匠、宮崎監督が引退」を配信。韓国の朝鮮日報日本語版は、7日付の崔元碩・東京特派員による記事で「監督が明らかにした引退理由は、新しい作品を作るたびに作業時間が増え、スタジオ全体に負担を与えるから、というものだった」と報じた。同じく韓国の中央日報日本語版は、9日付記事で、「記者会見場には13カ国から600人以上の記者たちが集まった」「1時間半の記者会見は、まるで宮崎人生の縮小版のようだった」などと会見の模様を伝えた。新華社通信日本語版(中国)も、7日付で中国新聞社の記事「日本の伝統と現代を融合させた『宮崎駿』という巨匠」を転載した。

 

 

<関連リンク>

外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/sekai/index.html

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