実施日 : 2021年10月28日
創立45周年記念 国際ウェビナー「メディアの将来:ソーシャルメディアと報道機関の競合と共存~コロナ禍であぶり出された課題とは?~」
投稿日 : 2021年10月27日
FPCJ 創立45周年記念 国際ウェビナー
メディアの将来:ソーシャルメディアと報道機関の競合と共存
~コロナ禍であぶり出された課題とは?~
2021年10月28日(木)開催
公益財団法人フォーリン・プレスセンターは、創立45周年記念事業として、2021年10月28日(木)に「メディアの将来:ソーシャルメディアと報道機関の競合と共存」をテーマとした国際ウェビナーを開催します。
日本および海外(米国、英国、フィリピン)から第一線で活躍するジャーナリストと有識者をパネリストに迎え、ソーシャルメディアが興隆するなか、報道機関(=プロフェッショナルなジャーナリスト集団)が果たすべき役割とは何かについて議論します。
■ テーマ
FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアが市民の情報源として大きな役割を果たし、政府、組織、個人がソーシャルメディアによって自らの伝えたい情報を、報道機関を経由することなくリアルタイムで発信できるようになった現代。ソーシャルメディアは、いまや権威主義国家における草の根の民主化運動や人種差別に反対する市民の社会運動などに不可欠な存在であるだけではなく、ニュース源として報道機関にとっても不可欠な存在になっています。
このような時代に発生したコロナ禍は、報道機関、ソーシャルメディア双方の課題を浮き彫りしています。変異を繰り返す未知のウィルスの実態や、新たなワクチンの有効性や安全性について、報道機関が常に「正確」かつ「批評的」に伝えるのは至難の業です。一方で、ファクトチェックや自主規制が働かないソーシャルメディアには、ワクチンの副反応について根拠を欠くさまざまな言説が流布されており、それがワクチン忌避の一因になっていると指摘されています。
ソーシャルメディアが興隆するなかで、報道機関がつきつけられる課題とは何か。また、それを受けてどのような自浄作用がありうるのか。ソーシャルメディアで拡散されるデマやフェイクニュースに対して、報道機関ができることとは何か。本シンポジウムでは、コロナ禍であぶり出された課題を通じてソーシャルメディアと既存の報道機関の役割の違いをいま一度問い直し、報道機関ならではの強みや今後進むべき方向性について考えます。
(※コンセプト詳細については、こちらをご覧ください。)
■ 概要
日 時: 2021年10月28日(木) 16:00~18:00(120分)
形 式: オンライン(Zoomウェビナー使用)
言 語:日本語・英語(同時通訳)
※注:登壇者の使用言語は英語と日本語が混在し、それに対して同時通訳が入ります。同時通訳機能をご利用の場合は、必ず事前にZoom「アプリ」をインストールください。
(ブラウザからのご参加では、通訳機能のアイコンが表示されませんのでご注意ください。)
主 催: 公益財団法人フォーリン・プレスセンター(FPCJ)
後 援:一般社団法人日本新聞協会
学校法人国際大学
参加費: 無料
■ 基調講演者、モデレーターおよびパネリスト
第1セッション基調講演者/パネリスト
下山 進(しもやま すすむ) 氏 ノンフィクション作家
メディア業界の構造変化や興廃を、緻密な取材をもとに鮮やかに描き、メディアのあるべき姿について発信してきた。2018年より、慶應義塾大学総合政策学部特別招聘教授として「2050年のメディア」をテーマにした調査型の講座を開講、その調査の成果を翌年『2050年のメディア』(文藝春秋 2019年)として上梓した。1993年コロンビア大学ジャーナリズム・スクール国際報道上級課程修了。著書に『アメリカ・ジャーナリズム』(丸善 1995年)、『勝負の分かれ目』(KADOKAWA、2002年)、『2050年のジャーナリスト』(毎日新聞出版 2021年)。『アルツハイマー征服』(KADOKAWA、2021年)では、病気の進行に直接介入する疾患修飾薬「アデュカヌマブ」の開発にいたる30年の研究史をまとめ、出版後、同薬が米国で承認されたことで大きな話題となっている。文藝春秋で長くノンフィクションの編集者をつとめた。上智大学新聞学科非常勤講師。サンデー毎日で2ページのコラム「2050年のメディア」を連載中。
第2セッション基調講演者/パネリスト
山口 真一(やまぐち しんいち) 氏 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授
博士(経済学・慶應義塾大学)。専門は計量経済学。研究分野は、ネットメディア論、情報経済論、情報社会のビジネス等。「あさイチ」「クローズアップ現代+」(NHK)や「日本経済新聞」をはじめとして、メディアにも多数出演・掲載。KDDI Foundation Award貢献賞、組織学会高宮賞、情報通信学会論文賞(2回)、電気通信普及財団賞を受賞。主な著作に『正義を振りかざす「極端な人」の正体』(光文社)、『なぜ、それは儲かるのか』(草思社)、『炎上とクチコミの経済学』(朝日新聞出版)、『ネット炎上の研究』(勁草書房)などがある。他に、東京大学客員連携研究員、日本リスクコミュニケーション協会理事、シエンプレ株式会社顧問、クリエイターエコノミー協会アドバイザー、総務省・厚労省検討会委員などを務める。
パネリスト
Peter Landers氏 ウォール・ストリート・ジャーナル紙 東京支局長 (米国)
ウォール・ストリート・ジャーナル紙(The Wall Street Journal)は、1889年創刊のDow Jones & Companyが発行する、有料発行部数で全米最大の新聞。日本語版も展開。Landers氏は、AP通信東京支局記者、ファー・イースタン・エコノミック・レビュー誌の東京支局長を経て、1999年ウォール・ストリート・ジャーナル入社。東京特派員、本社一面部デスク、ワシントン支局次長などを務める。2014年2月から現職。TBS「新情報7days ニュースキャスター」のゲストコメンテーター。ニューヨーク生まれアメリカ出身。1990年エール大学卒業(専攻:東アジア研究)。
Robin Harding 氏 フィナンシャル・タイムズ紙 アジア編集局長 (英国)
フィナンシャル・タイムズ紙(Financial Times)は、1888年創刊の英国を代表する経済紙。Harding 氏は、銀行界で資産管理や公共政策研究に携わった後、2006年にフィナンシャル・タイムズに入社し、東京支局員、ワシントン支局勤務、東京支局長などを経て、現職。アジア編集局長として、アジアネットワークを管理し、同地域の重要テーマを広くカバーしている。ケンブリッジ大学卒業。2001~04年には一橋大学大学院で文部科学省の奨学金を受けて学び、経済学修士号を取得。
Chay F. Hofileña 氏 ラップラー 創設者/編集者 (フィリピン)
ラップラー(Rappler)は、フィリピンを代表するオンラインメディア。2011年にFacebook上でニュース配信を開始し、翌2012年より現在のニュースサイトrappler.comを運営する。2018年には、The International Press Institute(報道の自由の確保やジャーナリズムの独立を支援する世界的組織)のFree Media Pioneer awardを受賞。鋭い分析と調査報道が注目されており、現在、フェイスブックのフォロワーは500万人近くに達している。Hofileña氏は創設者の一人で、調査デスクや教育部門責任者などを経て、現職。ラップラー以前は、自身が創設メンバーの一人で編集者も務めたNewsbreak Magazineに寄稿。コロンビア大学大学院ジャーナリズム・スクール卒業。
モデレーター
兒玉 和夫(こだま かずお) (公益財団法人フォーリン・プレスセンター理事長)
1976年に外務省入省以来、外務報道官、外務省研修所長、国際連合日本政府代表部特命全権大使(次席常駐代表)、経済協力開発機構日本政府代表部特命全権大使、欧州連合日本政府代表部特命全権大使などを歴任し、2020年9月に外務省を退官、11月よりフォーリン・プレスセンター理事長を務める。
■ プログラム
16:00 | 開会のご挨拶 |
フォーリン・プレスセンター理事長 兒玉和夫(モデレーター) | |
16:05~16:15 | 第1セッション基調講演 |
ノンフィクション作家 下山進氏 | |
16:15~16:45 | パネルディスカッション |
「ソーシャルメディアが興隆するなかで、既存の報道機関がつきつけられる課題や挑戦、それによる自浄作用とは」 | |
16:45~16:55 | 第2セッション基調講演 |
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授 山口真一氏 | |
16:55~17:25 | パネルディスカッション |
「ソーシャルメディアの問題点―匿名性による無責任な極論や誹謗中傷、不確かな情報、デマ、フェイクニュースが拡散されている実態と、その現状に対して報道機関ができることとは」 | |
17:25~18:00 | 総括セッション&質疑応答 |
「ソーシャルメディア上で、政府、企業・団体、専門家、個人が自ら発信でき、それが可視化されるなかで、既存の報道機関(プロフェッショナルなジャーナリスト集団)が果たすべき役割や、求められる能力とは何か」 | |
18:00 | 閉会 |
※プログラム内容、時間、登壇者情報は、予告なく変更する場合がございます。
■ お申し込み方法
以下のリンクよりアクセス頂き、必要事項を記入のうえご送信ください。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_THI9MPArRImGafE3dVUzMg
申し込み締め切り
2021年10月27日(水)
【お問い合わせ先】
公益財団法人フォーリン・プレスセンター 取材協力課 吉田、石田、濵田
E-mail: ma@fpcjpn.or.jp