日本発・注目のプレスリリース

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独立行政法人 日本芸術文化振興会 日本博事務局

地域の美術館・博物館による【日本博】主催・共催型企画の第一弾 すみだ北斎美術館企画展のご案内 

2019年06月18日

「綴プロジェクト」-高精細複製画で綴る-スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展
  開催期間2019年6月25日~8月25日

日本では決して観られない、逸品ぞろいの北斎13作品 
高精細複製画で、日本国内で初のお披露目がかないました!


日本美術の宝庫として知られるフリーア美術館(米国ワシントンD.C.)は、所蔵品に関して門外不出の方針を貫いているため、日本でその名を知る人は多くありません。そこで本展では、フリーア美術館の協力のもと、特定非営利活動法人 京都文化協会とキヤノン株式会社が推進する「綴プロジェクト」によって、同館が誇る世界最大級の北斎の肉筆画コレクションの中から13点の高精細複製画を制作、これをすみだ北斎美術館が所蔵する約130点の関連作品と共に展示します。六曲一双の大作「玉川六景図」に関する詳細な研究をはじめ、フリーア美術館所蔵の肉筆画「波濤図」(※展示は高精細複製画)と、すみだ北斎美術館所蔵の版画「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の波の表現を比較展示するなど、最先端のデジタル技術と本物の作品の競演を通じ、北斎芸術の神髄に迫ります。

 <本展の見どころ>
① 北斎の大作「玉川六景図」屏風を、制作当時の構成順に再現
② フリーア美術館の名品(高精細複製画)と貴重なすみだ北斎美術館所蔵作品を、テーマごとに比較し解説
③ 本物では行えない展示方法を、高精細複製画の活用により実現



■展示構成

第1章「玉川六景図」の研究
 フリーア美術館収蔵の六曲一双の屏風「玉川六景図」は、現在の仕立てでは右隻に人物、左隻に風景となっていますが、明治時代の文献や写真資料に基づく新たな研究により、後年に、その配列が再構成されていた可能性が高いことが明らかにされました。本展では、この新しい発見による当時の配列での展示を試みています。 

第2章 古典と伝説
 この章では鬼神や漁師、鬼や蛇など、北斎が多く描いた日本や中国の古典や伝説をテーマとした作品を展示します。力強い雷神や愛嬌のある雷神、恐ろしい霊鬼など、同じ画題であってもバラエティーに富んだ表現が登場します。

第3章 美人画
 北斎はさまざまな美人の描き方を試みながら多彩なスタイルを確立していきました。各期の描き方の特徴が良く表れているフリーア美術館の作品とすみだ北斎美術館の所蔵作品を合わせてご覧いただき、北斎の美人画の魅力をご紹介します。

第4章 動物と植物
 北斎の画業を語るうえで欠かすことのできない要素、動植物の展示です。『北斎漫画』をはじめとする絵手本や、読本の挿絵、肉筆画においても、北斎は自然に対する類まれな観察眼と描写力によって、一つ一つの線がまるで生きているように描くことを生涯にわたって目指しました。 

第5章 自然と風景
 フリーア美術館が所蔵する肉筆画の中には、富士山を背景として人物を点景とする構図や、波の表現などを見ることができます。北斎が繰り返し描いた自然のモチーフに焦点を当て、その表現を比較します。フリーア美術館所蔵の肉筆画「波濤図」と、すみだ北斎美術館館所蔵の版画「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の競演です。

■ 国立スミソニアン協会フリーア美術館
 1923年にアメリカのワシントンD.C.に設立された美術館で、スミソニアン博物館群の一つです。実業家チャールズ・ラング・フリーア(1854-1919)が収集した美術品をはじめ、隣接するアーサー・M・サックラー・ギャラリーも合わせて、日本美術の収蔵品数は約1万2,700点に及び、中でも北斎の肉筆画は世界屈指のコレクションを誇ります。フリーアの遺言により所蔵品はすべて門外不出とされ、その方針は現在も守られています。  

■ 綴プロジェクト(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)
 オリジナル文化財の保存と高精細複製品の活用を目的として、特定非営利活動法人 京都文化協会とキヤノン株式会社が推進している社会貢献活動です。キヤノンの入力、画像処理、出力に至る先進のデジタル技術と、京都伝統工芸の匠の技との融合により、屏風や襖絵、絵巻物など古くから日本に伝わる貴重な文化財の高精細な複製品を制作し、寺社や美術館等に寄贈しています。

■関連イベントのお知らせ

1) 講演会「北斎の肉筆画」
・講師 :フランク・フェルテンズ ※講演は日本語です
      (国立スミソニアン協会フリーア美術館 日本美術担当学芸員)
・場所 :すみだ北斎美術館MARUGEN100(講座室)
・日時 :6月29日(土)14:00~15:30予定(開場13:30)
・定員 :60名
・料金 :無料(ただし、観覧券または、年間パスポートが必要です)    

2) スライドトーク
「綴プロジェクト」-高精細複製画で綴る-スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展の見どころ
・講師 :当館学芸・教育普及担当 ①奥田敦子 ②長谷川暢子
・場所 :すみだ北斎美術館MARUGEN100(講座室)
・日時 :①7月6日(土)14:00~14:30予定(開場13:30)
           ②8月3日(土)14:00~14:30予定(開場13:30)
・定員 :各60名
・料金 :無料(ただし、観覧券または、年間パスポートが必要です)


■本展は、地域の美術館・博物館による日本博主催・共催型企画の第一弾となります。

<日本博とは> 
文化庁及び独立行政法人日本芸術文化振興会を中心に、関係府省庁や文化施設、地方自治体、民間団体等の総力を結集した大型国家プロジェクト。 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機に、「縄文から現代」までの「日本の美」を体現する美術展・舞台芸術公演・文化芸術祭等を、「日本人と自然」という総合テーマの下、四季折々・年間を通じて全国で展開。
※紹介 URL:https://www.ntj.jac.go.jp/nihonhaku/ 

■開催概要

○展覧会名
「綴プロジェクト」─高精細複製画で綴る─スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展

○会期:2019年6月25日(火)~8月25日(日)
◎前期:6月25日(火)~7月28日(日)
◎後期:7月30日(火)~8月25日(日)
※前後期で一部展示替えを実施
※休館日:毎週月曜日(祝日または振替休日の場合は、翌平日)
○主 催 :文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、墨田区・すみだ北斎美術館
○特別協賛:キヤノン
○特別協力:スミソニアン協会フリーア美術館 
○協 力 :京都文化協会
○お問い合わせ:すみだ北斎美術館
○観覧料: 一般1,000円<800円>、高校生・大学生700円<560円>、中学生300円<240円>、65歳以上700円<560円>、障がい者300円<240円> ※< >は団体料金

※団体は有料のお客様20名以上。
※小学生以下は無料。
※中学生・高校生・大学生(高専、専門学校、専修学校生含む)は生徒手帳または学生証をご提示ください。
※65歳以上の方は年齢を証明できるものをご提示ください。
※身体障がい者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳、被爆者健康手帳などをお持ちの方及びその付添の1名まで障がい者料金でご覧いただけます。(入館の際は、身体障がい者手帳などの提示をお願いします) 
◎本展のチケットは、会期中観覧日当日に限り、AURORA(常設展示室)もご覧になれます。


■すみだ北斎美術館インフォメーション

○開館時間:9:30-17:30(入館は17:00まで)
○休館日:毎週月曜日(月曜が祝日または振替休日の場合はその翌平日)
○住所:〒130-0014 東京都墨田区亀沢2-7-2
○電話:03-6658-8936
○公式サイト: http://hokusai-museum.jp/tsuzuri/ 
○公式Twitter :http://twitter.com/HokusaiMuseum/ 
○公式Facebook:http://www.facebook.com/THE.SUMIDA.HOKUSAI.MUSEUM/ 
○すみだ北斎美術館 2019年度展覧会紹介動画:
 https://www.youtube.com/watch?v=BZ29mFVKfBc 

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