2023年は持続可能な開発目標 (SDGs)中間年。9月18-19日には、ニューヨークの国連本部でSDGサミットが開催され、世界のリーダーが集いSDGs達成に向けての議論が予定されています。
SDGs目標14番のテーマは、海の豊かさを守ること、すなわち「海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」を2030年までに達成することを掲げています。
近年、プラスチックごみによる海洋汚染が深刻な問題となっています。世界のプラスチック廃棄物量は3億5300万トン。そのうちリサイクルされているのはわずか9%で、50%が埋め立て処分されています。(2019年OECD “Global Plastic Outlook”、https://www.oecd.org/environment/plastics/)。
株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:田中 稔)は、「カネカは世界を健康にする。KANEKA thinks “Wellness First”.」という考えのもと、社会課題(「環境・エネルギー」「食糧」「健康」)のソリューションプロバイダーとしてグローバルに価値を提供しています。カネカ生分解性バイオポリマー「Green PlanetⓇ」(以下、Green Planet)は、カトラリーや買い物袋、ストロー、アメニティーなどの汎用プラスチックを非石油由来の製品に置き換えることができる新しい素材です。Green Planetで代替可能な使い捨ての汎用プラスチック製品は世界で年間約2,500万トンと推定されます。
当社は、Green Planetの技術革新と用途拡大を通じて、プラスチックによる海洋汚染問題や、二酸化炭素削減など、様々な環境問題の解決に取り組んでいます。
■最終的には二酸化炭素と水に。海中でも分解可能なプラスチック代替素材Green Planet■
Green Planetは、植物油などのバイオマス由来の原料で生産していることに加え、万が一、自然環境に流出しても微生物によって分解*1され、最終的には二酸化炭素と水になります。土壌中だけでなく、微生物が比較的少ない海洋中でも分解される素材は希少であり、Green Planetが世界に先駆けて量産化に成功しました。
■環境負荷の更なる低減~二酸化炭素から作るGreen Planet■
現在Green Planetは植物油や廃食用油などのバイオマス由来の原料で生産していますが、環境負荷の更なる低減に向けて、二酸化炭素から直接Green Planetを作り出す技術開発プロジェクトを今年立ち上げました。この「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」プロジェクト*2は、国からの補助を受け2030年度を事業化目標に定めており、2020年12月25日(2021年6月18日改訂)に経済産業省が関係省庁と策定した「2050 年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」におけるカーボンリサイクルの実現に貢献するものです。
■国内外の様々なブランドに選ばれているGreen Planet■
Green Planetは、既に国内外で大手ブランドホルダーによる採用が進んでおり、具体的には、スターバックス コーヒー ジャパンの持ち帰り用カトラリー、日本航空の機内販売用ショッピングバッグ、セブン-イレブン・ジャパンのストロー、東急ホテルズのアメニティーなど多くの実績があります*3。海外でも、コーヒーカプセル、コンポスト袋などで採用が拡大しています。また今後は、農業用フィルム、育苗ポット、食品容器包装材といった用途への展開を見込んでいます。
上記のようなGreen Planetを採用いただいている企業への取材をご希望の方は、下記問い合わせ先までご相談ください。
以上
*1. 海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」を取得
OK Biodegradable MARINE:海水中(30℃)で、生分解度が6ヵ月以内に90%以上になること。ベルギーに本部を置く国際的な認証機関 Vincotteより2017年9月認証取得。Vincotteは2017年12月TÜV AUSTRIA Belgium NVに認証業務を引き継いだ。
*2.「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」プロジェクトの概要
経済産業省が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に創設した「グリーンイノベーション基金事業/バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進」の実施予定先として採択されたプロジェクト
参考:
<NEDOグリーンイノベーション基金>
・2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向けた挑戦~グリーンイノベーション基金とは
https://green-innovation.nedo.go.jp/feature/to-business/
・バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進
https://green-innovation.nedo.go.jp/project/bio-manufacturing-technology/
<2023年3月22日 ニュースリリース>
・「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」がNEDOグリーンイノベーション基金事業に採択
https://www.kaneka.co.jp/topics/news/2023/nr2303221.html
参考動画:
https://www.kaneka.co.jp/solutions/phbh/index.html
*3.
スターバックス コーヒー ジャパン:
カップ、リッド、カトラリーなど使い捨て資材削減を目指す4つの施策を、2022年春に開始および拡大環境配慮型素材への切替やリユース促進で、廃棄物削減を目指すグローバル目標を追求 | スターバックス コーヒー ジャパン
東急ホテルズ:
カネカ生分解性バイオポリマー Green Planet®を使用した歯ブラシ 東急ホテルズで採用 | 株式会社カネカ
日本航空(JAL):
カネカ生分解性バイオポリマー Green Planet® JAL機内販売用ショッピングバッグに採用 | 株式会社カネカ
セブン-イレブン・ジャパン:
カネカ生分解性ポリマーPHBH® セブンカフェ新ラインアップのストローに採用 | 株式会社カネカ
<カネカの会社概要>
株式会社カネカは、化成品、機能性樹脂、発泡樹脂、エレクトロニクス、合成繊維、ライフサイエンス、医薬品、医療機器、食品などの幅広い分野で事業展開する総合化学メーカー。売上高7,558億円、海外売上高比率45%(2023年3月期決算)。
社名:株式会社カネカ
本社所在地:東京都港区赤坂1-12-32(アーク森ビル)
代表:代表取締役社長 田中 稔
URL:https://www.kaneka.co.jp/
[お問い合わせ先]
株式会社カネカ
IR・広報(Investors & Public Relations)部 担当:原田
電話:03-5574-8047 メールアドレス: Info_Pro@kaneka.co.jp
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