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GDP連続減 | 公益財団法人フォーリン・プレスセンター(FPCJ)

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GDP連続減

投稿日 : 2015年11月27日

 

A man walks on a street at a shopping district in Tokyo

 

朝日: ばらまきは許されない

産経: 停滞脱却へ攻めの戦略を

日経: 民需主導の成長促す環境整備を急げ

毎日: 民間主導へ環境整備を

読売: 成長基盤を地道に強化したい

 

 

 

写真:ロイター/アフロ

 

 

内閣府が11月16日発表した2015年7〜9月期の国内総生産 (GDP) 速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比0.2%減となり、4〜6月期に続き2期連続のマイナス成長となった。年率換算では0.8%減で、景気が依然足踏み状態であることを示した。

 

GDPの2期連続減について、全国紙5紙は11月17日付の社説でそれぞれ論評している。

 

日本経済新聞は、「中身はそれほど悪くないが、日本経済の停滞が改めて浮き彫りになった」としつつも、「景気の先行きを過度に悲観視する必要はないだろう」と分析した。

 

産経新聞は「『連続減』のなかでも、力強さには欠けるものの個人消費が2四半期ぶりに増加した。輸出もプラスだった。成長を押し下げた大きな要因は、設備投資の減少に加え、在庫調整が進んだことだ」と述べた上で、「景気を過度に悲観する必要はない」と強調した。

 

読売新聞は、「景気の先行きを過度に悲観せず、中長期的な経済の成長基盤を強固にしなければなるまい」と悲観論を排除しつつも、「2四半期連続のマイナス成長は、少しの外的要因によって、デフレ脱却が遠のく日本経済の足腰の弱さを象徴している」と評した。

 

朝日新聞も同様に、「ここは、足元の数字の浮き沈みに一喜一憂するのではなく、中長期的な視点で今後を見すえるべきだ」と述べた。

 

一方、毎日新聞は、「政府は『4〜6月期の落ち込みは天候不順など一時的』と楽観していたが、アベノミクスの手詰まり感が一段と強まった」とし、「そもそも日本経済の実力を示す潜在成長率は人口減などで0%台とみられている。政府の想定が現実離れしていることがはっきりしたのではないか」と分析した。

 

■ 政府の経済対策

 

景気浮揚策として、日経は政府に法人実効税率を早期に20%台に下げることと、規制改革を断行することを求めている。「構造改革を通じて潜在成長率を押し上げつつ、民需主導の景気回復を後押しする環境を整えることだ」と強調している。

 

読売は「今、最も大切なのは、官民を挙げて、成長戦略を地道に充実・強化することである」と指摘し、今月中に策定される緊急対策について「対症療法的な公共事業の積み増しではなく、少子化に抗して成長力を底上げするような政策メニューを考えるべきである」と、政府に求めた。

 

産経は、安倍晋三首相が掲げる名目GDP目標には懐疑的で、「政権として、『民』の力を十分に引き出す努力がさらに必要だ。名目GDP600兆円などを掲げても、看板が先行している印象は拭えない。税制、規制緩和などで企業の経営マインドを好転させる具体策に知恵を絞るべきだ」と強調した。

 

毎日は、「『官製経済』で景気を無理やり押し上げても長続きしないだろう」とした上で、「厳しい財政状況を踏まえると、カンフル剤にしかならない予算のばらまきは回避すべきだ」と政府に求めた。

 

朝日も、ばらまきは排除すべきだとし、「今年度の税収が見込みを上回りそうだとしても、その増額分を補正に回すことが当然のように語られているのはどうしたことか。国債の追加発行さえ避ければ財政規律は保たれると考えているのなら、とんでもない」と苦言を呈した。

 

■ 企業の対応もカギに

 

読売、毎日、産経の3紙は、経済成長を確かなものにするためには、企業の対応が欠かせないと強調している。

 

読売は、「企業が過去最高水準の好業績を賃上げや配当増につなげることが重要だ。家計が潤うことで、個人消費を押し上げ、さらに企業収益も伸ばす『経済の好循環』を確実なものにしたい」と、企業に取り組みを求めた。

 

毎日は、「必要なのは、民間主導で息の長い成長につながるような環境の整備を地道に進めることだ」とし、雇用労働者全体の4割を占める非正規社員の待遇改善に本腰を入れ、女性就労促進のために女性が働きやすくなる取り組みを加速すべきだと、企業側に求めている。

 

産経も「問題は、景気回復に勢いがないため慎重姿勢から抜けられず、実際には企業の本格的な国内投資が進んでいないことだ」とし、「大切なのは、企業自らがリスクを踏まえ、攻めの戦略を構築できるかである」と強調した。

 

 

※このページは、公益財団法人フォーリン・プレスセンターが独自に作成しており、政府やその他の団体の見解を示すものではありません。

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