オンラインインタビュー 第四回『ベトナム・国営ベトナム通信社 トゥエン・グエン・カム前東京支局長』
投稿日 : 2020年07月14日
～新型コロナパンデミック、世界はどう乗り越えるか～
オンラインインタビュー 第四回 『ベトナム・国営ベトナム通信社 トゥエン・グエン・カム前東京支局長』
シリーズ第四回目のインタビューは、国営ベトナム通信社のトゥエン・グエン・カム前東京支局長です。2015年から4年間の在任中、当センターが企画運営する地方へのプレスツアーに多く参加、
※動画の一部にノイズが含まれます点、予めご了承下さい。
【インタビュー全文（FPCJ仮訳）】
Q1. ベトナム国内における新型コロナ感染拡大防止策について
ベトナムは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を抑えることに成功しています。ベトナムでは今日（2020年7月11日）で87日連続で集団感染が発生していません。2月中旬に武漢から帰国した労働者たちが新型コロナウイルス感染症に感染しているのが確認された後、我が国は中国以外の国で初めて、ハノイの北にある広大な住宅地を隔離しました。指導者はすぐに中国からの飛行機の運行を停止し、全国の学校を閉鎖しました。
ベトナム政府は迅速に関連する組織や資源を団結させ、新型コロナウイルス感染症が蔓延しないよう早目の行動を取りました。新型コロナウイルス感染症に対応するというベトナム社会の共通の使命と国家の動員力が迅速な対応を後押ししました。国は、省庁、組織、市民社会を素早く一体化させて、新型コロナウイルス感染症に関連する共通のミッションを策定し、これらは政府からの明確な意思疎通と広報によって補われました。新型コロナウイルス感染症に対する我々の透明で積極的な対応は、我が国のガバナンスにおいてとても重要な意味を持つ取り組みであると言われます。
べトナムは資源の乏しい国と言われていますが、我が国の低コストの新型コロナウイルス感染症戦略はパンデミックをも管理することができるのです。客観的に見るために、海外の専門家やジャーナリストのコメントを引用したいと思いますが、よく分かっていない未知の新型コロナウイルス感染症に直面したとき、強固なリーダーシップ、正確で透明性のある情報、そして地域社会の連帯が私たち自身と周りに守る力を与えてくれるのです。
現在ベトナムでは、新型コロナウイルス感染症発生前の状態に戻っています。省庁、学校、レストラン、スーパー、公共の娯楽施設は全て再開されています。人々は、社会的距離をとり、マスクを着け、建物に入る前に手を消毒することを奨励されています。しかし、これは強制的なものではありません。国内線の運航が再開され、国内旅行が奨励され、人々はその回数を増やすように促されています。観客を入れて開催するスポーツや娯楽のイベントが許可されました。（コロナ以前と）今日の私たちの生活の中で最も大きく違うのは、国際線が制限されていることです。外国人観光客はまだ制限されています。海外に親戚がいる家族は、まだ親戚が帰国できずにいて心配しています。
都市が封鎖されている期間中は、社会的間隔の確保、マスクの着用、こまめな手の消毒、感染の可能性がある症状が出たらすぐに医療機関に連絡するなど、政府のガイドラインを厳守する以外には、家にいるための特別なコツはないと思います。
Q2. 日本の新型コロナ感染症の対応について
日本は私の大好きな場所で、日本に住んでいた時の数々の美しい思い出があり、大きな関心を持っています。このため、新型コロナウイルス感染症の推移を見守っています。日本は他の大国と比較して、コロナウイルス感染症の流行を抑えるためによくやっています。私は約4年間日本で勤務していた際に日本の歴史をについて読みました。また、日本が多くの危機を乗り越えた来た際の本や資料を読み、また、危機を乗り越える姿を目の当たりにしました。日本人は鉄の意志と高い規律、優れた地域社会を有しています。日本は先進国であり、質の高い医療が受けられます。日本政府も過去の危機を乗り越えてきた多くの経験を持っています。それぞれの国の状況に応じて、その国の政府は適切な対応策を考えていると思います。私が日本について知っていること、見てきたことを考えると、日本はこの疫病の危機を絶対に乗り越えることができると信じ、確信しています。
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＜国営ベトナム通信社＞
1945年設立、ベトナムの国営通信社ベトナムニュースエージェンシー。
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