OVERVIEW実施概要
- 実施日
- 2026年2月5日(木)〜6日(金)
- 訪問地
- 北海道函館市
- 参加者
- 10名まで(各社ペン又はカメラ1名、TVは1社2名まで)
- テーマ
- 歴史が息づく観光都市・函館市の挑戦
~気候変動・防災・まちづくりの視点から~
ツアーの背景・目的
北海道南部に位置する函館市は、1850年代に日本で最初に海外に向けて開港した都市の一つで、西洋文化と日本文化が交差し、独自の風土が発展してきたまちだ。五稜郭や、西部地区の歴史的建築群、ベイエリアの金森赤レンガ倉庫などが日本の開国の歴史を今に伝えている。また、まちの発展とともに1950年代には函館山山頂から特徴的な地形に沿って輝く夜の市街地を見下ろす「100万ドルの夜景」という新たな観光要素も生まれ、函館市は数々の魅力的な景観を有する日本屈指の観光都市となっている。
函館の観光の魅力を語るうえで欠かせないのが、豊かな海がもたらす新鮮な魚介類を食べる楽しみだ。イカやコンブ、ウニ、イクラなどの海産物は、国内のみならず外国からの観光客をも魅了している。しかし近年の海水温の上昇や海洋環境の変化などによって、名産品であるイカやコンブの漁獲量が減少するなど、気候変動の水産資源への影響が顕在化し、食文化も大きな転換点を迎えている。
そのようななか、函館市が主導するキングサーモンやマコンブの完全養殖の研究や、温暖化で新たに獲れるようになった魚種の製品化など、官民による課題への対応が進められている。また、函館の寒冷な気候と優れた土壌を評価したフランスの名門ワイナリーが、市内でブドウの栽培とワイン生産を始めたという新たな動きもある。
函館市は、独特な地形と気候により、歴史の中で幾度となく大火に見舞われ、甚大な被害を受けてきた。その教訓をもとに、「グリーンベルト」(緑樹帯)等の導入など防災を重視した先進的な都市設計が行われてきた。近年では、人口減少により増加した空き家や空き地への対策や、歴史的建造物の活用も進められている。
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【画像提供:函館市】
◆本プレスツアーでは、日本屈指の観光都市である函館市の歴史・観光の魅力を体感するとともに、気候変動の影響を受けながらも、それに対応する函館市の官民の取組を取材する。さらに、防災を重視したまちづくりや、歴史的建造物の活用、空き家・空き地対策についても取材する。
取材内容
導入
大泉 潤 函館市長 挨拶、函館市観光部観光推進課によるブリーフィング
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【画像提供:函館市】
◆ツアーの冒頭、函館市長の大泉 潤(おおいずみ・じゅん)氏から歓迎の挨拶とグループインタビュー、続いて同観光推進課主査の小﨑 一歩(おざき・いっぽ)氏から、函館市の観光政策についてのブリーフィングを受け、市内での取材にあたっての背景知識を得る。
気候変動による影響と対応(農業・漁業・観光分野)
1. ド・モンティーユ&北海道プロジェクト
~冷涼な気候と火山性土壌を有する函館市を、新たなワイン造りの地に選んだフランスの名門ワイナリー~
【画像提供:株式会社de Montille & Hokkaido】
高級ワインの産地として世界的に知られるフランス・ブルゴーニュ地方で、約300年の歴史を誇る名門ワイナリー「ドメーヌ・ド・モンティーユ(DOMAINE de MONTILLE)」の当主、エティエンヌ・ド・モンティーユ氏は、地球温暖化による気候の変化を受け、世界各地で新たなブドウ栽培の地を探していた。日本でも長野県以北の地域を調査した結果、函館市の冷涼な気候と火山性土壌がピノ・ノワールやシャルドネといったブルゴーニュ系品種の栽培に適していると判断し、2016年に外国資本のワイナリーとして初となる日本でのワイン生産に向けて、「ド・モンティーユ&北海道プロジェクト」を立ち上げた。
同社は、函館市内の日当たりと水はけが良い高台の傾斜地を開墾し、2019年から醸造用ブドウの植樹を開始した。2018年から2022年にかけては、北海道余市町産のブドウを使用し、少量のワインを醸造しながら日本でのワイン醸造の基礎を培い、 2023年には函館市内の自社の畑で栽培・収穫したブドウを使用した醸造を本格化させた。
2024年には、函館湾と市街地を一望できるテラスとレストランを併設したワイナリーが完成し、2025年12月に初めて、函館産のブドウを使って醸造されたワインが世に送り出された。今後は、温暖化によって新たにワインブドウの生産地の一角となりつつある函館の地で生産したワインを、海外に輸出することも目指している。
◆ド・モンティーユ&北海道プロジェクトの立ち上げ経緯や背景、気候変動がワインブドウの栽培やワインの品質に及ぼす影響等について、株式会社de Montille & Hokkaidoのジェネラル・マネージャーである矢野 映(やの・はゆる)氏から説明を受ける。さらに、同社で生産されたワインの特徴について聞くとともに、ワイナリーを視察・撮影し、同社の函館産ワインを試飲する。
2. 函館マリカルチャープロジェクト(事業主体:函館市)
~国内初、キングサーモンの完全養殖に成功/コンブの力で地域カーボンニュートラルを目指す~
【画像提供:函館市マリカルチャープロジェクト】
函館市は、コンブの生産量・生産高ともに日本一を誇る(市町村別)。国内生産量の9割以上が北海道産だが、なかでも函館産はこのうちの約3割を占めている。コンブは、うま味の元となるアミノ酸を豊富に含む海藻の一種で、古くから日本食に欠かせない食材だ。
江戸時代(18世紀中頃)から、函館で産出されたコンブは、北前船によって本州へ運ばれ、「昆布ロード」を通じて全国、さらには海外へと流通していった。この「昆布交易」は、日本の経済や文化の発展に大きな影響を与えた。
現在函館は、コンブのみならず、新鮮な魚介類で知られ、それが観光の主要な魅力になっている。一方で、海洋環境の変化に伴い、主要魚種であるイカや天然コンブの不漁が続き、函館の主要産業である水産業や観光業への影響が懸念されてきた。
この状況を打破するために、函館で進められているのが「函館マリカルチャープロジェクト」だ。函館市を事業主体とするプロジェクトで、寒冷環境であることや、北海道大学水産学部などの水産・海洋に関する学術機関の集積地であることを活かした研究が進められている。同プロジェクトの核は、キングサーモンとマコンブの完全養殖技術で、さらに、魚類養殖で発生する二酸化炭素を海藻養殖によって吸収・相殺する地域カーボンニュートラル(RCN:Regional Carbon Neutral)養殖を推進している。これにより、持続可能な水産・海洋都市の実現を目指している。
キングサーモンは国内では流通量が少ない高級魚であり、安定供給が難しい魚種だが、同プロジェクトでは2025年にキングサーモンの人工種苗を用いた国内初の海面養殖試験により、約100匹が水揚げされた。完全養殖とは、親魚から採り出した卵をふ化させ、生まれた稚魚を成魚まで育成し、そこから再び卵を採り出し次世代の稚魚の育成までを一貫して行うものであり、この成果によって将来の事業化に向けた道筋が開かれた。
また、天然コンブの漁獲量の減少を背景に、天然の藻場に依存することなく、海の生態系への負荷を抑えた、安定的な生産に向けたマコンブの完全養殖技術のための研究も進展中だ。海藻類は成長過程で二酸化炭素を吸収する性質を持ち、海藻の光合成による二酸化炭素吸収は「ブルーカーボン」と呼ばれ、注目されている。海藻を食す文化がある日本は、その研究において海外に先行しており、同プロジェクトでもその知見が活かされている。
さらに、同プロジェクトでは、キングサーモンやマコンブの生産だけでなく、加工や商品開発、人材育成を地域内で行う体制づくりも目指している。漁業従事者の高齢化等の課題があるなか、こうした関連産業や人材が連携することで、地域経済の持続的な成長と産業基盤の構築につながることが期待されている。
◆函館市国際水産・海洋総合研究センターを訪れ、函館マリカルチャープロジェクトにおけるキングサーモンとマコンブの完全養殖技術の概要や成果、今後の展望、および気候変動が函館の水産資源に与える影響などについて、函館市農林水産部漁業活性化対策担当課長の佐藤 貴洋(さとう・たかひろ)氏から説明を受ける。また、エントランスの水槽で生育されているキングサーモンの稚魚を視察・撮影する。
3. 函館市水産物地方卸売市場
~早朝の水産物卸売市場の活気ある競りを特別に取材/イカ漁獲量減少の現状~
函館市水産物地方卸売市場では、道南の漁港をはじめ全国から集まった様々な海産物が取引されている。
函館は「イカの街」として知られ、新鮮なイカを食べられることが観光の目玉の一つとされてきたが、近年はスルメイカの不漁が続いている。昨年の実績として、6月の漁獲量は同月比較で過去最低の10トンとなるなど、漁獲量は10年前比で約10分の1まで減っている。漁獲量の減少に伴い、卸売単価は10年前の約3.5倍となっている。昨年6月の1キロ当たり平均卸売り単価は前年同月より265円高く、過去最高値を更新した。市民にとって身近な存在だったイカが、街から姿を消しつつあるという異常事態となっている。
◆本ツアーでは、通常は関係者以外は立ち入ることができない早朝の函館市水産物地方卸売市場を訪れ、海産物の競りの現場を視察・撮影する。市場のガイドから、市場の役割や取引の流れ、イカをめぐる近年の変化について説明を受けるほか、仲卸業者である有限会社マルショウ小西鮮魚店の代表取締役の小西 一人(こにし・かずと)氏にインタビューし、現場から見た漁獲量減少の影響や、将来の見通しを聞く。
~気候変動で変化する海洋環境に対応した、新しい食文化の創造~
函館近海の水産資源は近年大きく変化しており、スルメイカの漁獲量が激減する一方、温かい海を好むマイワシなどの水揚げが急劇に増加する、魚種転換が起きている。しかしマイワシは身が小さく、小骨が多いため、北海道では食べる文化が根付いていない。そのため水揚げしても利益になりにくく、そのまま海に廃棄されることも多かった。
こうした状況を受け、未利用・低利用となっていたマイワシの価値を創出するため、2021年に有志が「ハコダテアンチョビプロジェクト」を立ち上げた。株式会社Local Revolutionが中心的存在となり、漁業者からマイワシを適正価格で仕入れ、水産加工会社や就労支援施設、行政等と連携し、「ハコダテアンチョビ」を製造・販売している。さらに副産物の魚エキスを生かした「ハコダテナンプラー」等の商品も開発し、魚を余すことなく活用する仕組みづくりを進めてきた。その画期的な取組が評価され、内閣官房・農林水産省が選定する「ディスカバー農山漁村の宝」など複数の表彰も受け、注目を集めている。
また、同社は脱脂粉乳やおからなどの未活用食材を生地に使ったタコスを提供する「LR Tacos&Local dishes」も運営しており、金森倉庫群の裏路地にある1909年に建築された伝統的建造物を改装した店舗で営業している。
◆福田海産株式会社を訪れ、株式会社Local Revolutionの代表取締役・岡本 啓吾(おかもと・けいご)氏から、函館近海でのスルメイカの減少とイワシ等の増加の現状など、漁業における変化について説明を受ける。続いて、同氏から、マイワシを活用した製品開発の経緯やビジネスモデルの確立について聞くとともに、アンチョビの製造を担う、福田海産株式会社を代表取締役の福田 久美子(ふくだ・くみこ)氏の案内を受けながら、製造現場を見学する。また、昼食には、LR Tacos&Local dishesで未活用食材を使用したタコスと「ハコダテアンチョビ」を使ったメニューを昼食として食す。
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未活用食材を生地に使ったタコス
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古民家を改装した店舗
【画像提供:株式会社Local Revolution】
~近代日本の礎・五稜郭の歴史と、北海道随一のサクラの名所を支える樹木医の活動を知る~
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【画像提供:函館市】
函館市を代表する史跡である五稜郭は、現在では市民や観光客に開放され、北海道有数のサクラの名所として知られている。19世紀半ば、日本は鎖国政策を終わらせ、欧米諸国との国交を開いた。1854年の日米和親条約によって箱館(※函館の旧名)が開港場の一つとなったことを受け、徳川幕府は外国との交渉や地域防衛を担う行政拠点として箱館奉行所を設置。その防衛のために周囲に築いた日本初の本格的な西洋式の星形要塞が、五稜郭だ。
1914年頃から五稜郭は公園として整備され、1965年頃までに約11,000本ものサクラ(主にソメイヨシノ)が植えられたが、現在の総数は約1,500本である。近年はソメイヨシノの開花時期に変化が見られ、2023年には1953年以来最も早い、4月14日に開花が確認され話題となった。サクラは冬季の低温によって休眠から覚醒する「休眠打破」という特性を持つ。科学的な立証はまだなされていないが、暖冬や低温期間の短縮が、開花時期の変動をもたらしているとの見方もある。
函館市の観光資源として欠かせない存在となった五稜郭のサクラの保全に日々努めているのが、樹木医の齋藤 保次(さいとう・やすつぐ)氏だ。樹木医とは、樹木の調査・診断・治療を行い、保護や育成、安全管理、後継樹の育成などを担う専門家である。齋藤氏はその知見を生かしつつ、文化財保護法で特別史跡に指定されている五稜郭で様々な制約(例えば、サクラの植え替えで土を掘り返すことなどが禁止されている)があるなかでも、肥料の散布や害虫駆除、枝の剪定などを通じて、五稜郭のサクラを次世代へと守り続けるための活動を続けている。
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樹木医の齋藤 保次氏
【画像提供:齋藤 保次氏】
◆サクラの名所として知られる五稜郭公園を訪れ、近年のサクラの生育の変化の例や、サクラの保全の取組について一般財団法人函館市住宅都市施設公社に所属する樹木医の齋藤 保次(さいとう・やすつぐ)氏から説明を受け、全国に58本、道内に8本ある、サクラの開花観測の指標となる標本木(ソメイヨシノ)を視察し、サクラの生態について知る。
続いて、五稜郭の中央に位置する2020年に再建された箱館奉行所を訪れ、函館市教育委員会文化財課の野村 祐一(のむら・ゆういち)氏にその歴史について聞く。その後、五稜郭タワーに移動し、展望台から、奉行所と五稜郭の位置関係を確認するとともに、五稜郭の周囲がライトアップされる函館の冬の風物詩、「五稜星の夢」を視察・撮影する。
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【画像提供:函館市】
まちづくり:防災/空洞化対策
1. 函館市グリーンベルト・地上式消火栓
~大火の教訓を生かした、防災を重視した都市設計~
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【画像提供:函館市消防本部】
三方を海に囲まれた地形で強風が吹きやすい函館では、明治期から昭和初期(19世紀後半~20世紀前半)の65年間の間に 100戸以上の家屋が焼失する大火災に26度も見舞われ、特に1934年(昭和9年)3月21日に発生した「函館大火」では、当時の市の面積の約3分の1(約416ヘクタール)が焼失し、2,000人以上が犠牲となった。
この大火からの復興計画の一環として、火災の延焼を遮断するために道路が拡張され、市内各地に最大幅55メートル、縦横13本の緑樹帯である「グリーンベルト」が整備された。グリーンベルトの交差点やその起終点には鉄筋コンクリート造の官公庁や学校、公園が設置され、発災時にはこれらの施設が避難所として機能する。また、グリーンベルトに植えられている樹木は火災時に熱や火の粉の飛散による延焼を防止する役割も持つ。グリーンベルトの整備以降、1934年の函館大火のような大規模な火災は発生しておらず、防災に一定の効果をもたらしてきたと考えられている。
グリーンベルトの一部をなす「はこだてグリーンプラザ」は、平時は市民や観光客が集う憩いの場として親しまれている。また、函館市では1894年から水道管が敷設され、地下に埋没された地下式消火栓を使用していたが、函館大火の経験を踏まえ素早く消火活動ができるよう米国に職員を派遣し、それを参考に函館独自(函館型三方式地上式消火栓)の形や大きさを決め、1937年から導入している。他の多くの消火栓の放水口が1つであるのに対し、函館型は放水口が3つあり大量放水できること、また黄色で目立つという特徴があり、今ではそのデザインが市の景観を特徴づける一つの要素となっている。
◆函館山の山頂から昼間の市街地を一望し、函館市の地形的特性を知るとともに、1934年の函館大火の歴史について、当時の資料を参照しつつ函館市消防本部警防課課長の小西 大(こにし・だい)氏から説明を受ける。また、復興計画の一環としてグリーンベルトが整備された背景について、函館市都市建設部都市計画課主査の茶野 一(ちゃの・はじめ)氏から説明を受ける。続いて、市街地に設置されているグリーンベルトと地上式消火栓を視察・撮影する。
2. 旧金森洋物店(市立函館博物館郷土資料館)
~幾度もの大火を乗り越え、街の発展の歴史を今に伝える~
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【画像提供:函館市】
旧金森洋物店(市立函館博物館郷土資料館)は、函館の名所「金森赤レンガ倉庫」の創業者である、初代渡邉熊四郎が1879年の大火の際に、経営していた洋物店の本店・支店が焼失したことを機に、当時最先端だったレンガの「イギリス積み」と漆喰(しっくい)を取り入れ、耐火に特化した洋風不燃質店舗として1880年に建築された。1907年も大火に遭ったものの、その堅牢な構造から焼失を免れ、現存する建築として函館の大火の歴史を伝えている。
館内では、明治時代(1868~1912年)の函館のハイカラ文化(※西洋風の服装や文化、考え方)を伝える欧米各国からの舶来品の数々や、明治期の商いの場を再現した展示を通じて、当時の人々の暮らしぶりに触れることができる。同館は、開港都市となった函館の近代化と、火災と隣り合わせで進んだまちづくりの歩みを体感できる場所だ。
◆旧金森洋物店(市立函館博物館郷土資料館)を訪れ、館長の今泉 香織(いまいずみ・かおり)氏から、その概要と大火を踏まえた耐火建築の仕組み、西洋文化を取り入れた函館文化の独自の発展等について説明を受けるとともに館内を視察し、歴史への理解を深める。
3. 株式会社はこだて西部まちづくRe-Design(HWeR)
~歴史的建造物の活用と「空洞化」対策~
函館を象徴する観光地の一つが、歴史的建築物や港町の景観で知られる西部地区だ。函館山の麓に位置する同地区には、1階が和風、2階が洋風という「上下和洋折衷(擬洋風)」の特徴的な住宅が多く残る。これらの和洋折衷の住宅と、伝統的な和風建築、そして旧函館区公会堂やハリストス正教会などの洋風建築が調和して、特色ある街並みを形づくっている。
一方で同地区は、人口減少と高齢化の進行に伴い、空き家や空き地が増え、使われない建物や土地が点在する「空洞化」が課題となっている。実際、函館市の総人口は1980年の約35万人をピークに減少し、2023年9月末の住民基本台帳では約24万人となっている。こうした状況を受け、市は空き家・空き地を含めた低未利用不動産の活用を急ぐとともに、「居住と観光が融合したまちづくり」を進めるため、「函館市西部地区再整備事業」を展開している。
この事業を主体的に進めているのは、市と函館商工会議所が発起人となり官民による出資で2021年に設立された、株式会社はこだて西部まちづくRe-Design(HWeR)だ。同社代表の北山 拓(きたやま・たく)氏は埼玉県出身の移住者で、民間企業で培った経験をもとに、低未利用不動産の利活用、公共空間の整備・管理、情報発信、イベント実施などを通じて、移住などによる定住人口の回復と交流人口の底上げに取り組んでいる。
2022年には1909年竣工の伝統的建造物である、旧北海道庁函館支庁庁舎に飲食店を誘致したほか、1913年竣工の旧加藤家住宅(旧大洋漁業函館営業所)を民間企業のオフィスとして再生させた。また、2025年には、函館市の空き家再生を目的として、株式会社ヤモリと共同出資し、「函館空き家再生賃貸株式会社」を設立。地域金融機関と連携し、函館市内の空き家を居住用賃貸物件として提供する事業も開始した。
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旧相馬家住宅
【画像提供:株式会社はこだて西部まちづくRe-Design(HWeR)】
◆函館市地域交流まちづくりセンターを訪れ、株式会社はこだて西部まちづくRe-Design(HWeR)の代表取締役の北山 拓(きたやま・たく)氏に、西部地区の歴史や特徴、空洞化の現状と歴史的建築物の再生や空き家活用について話を聞く。また、西部地区の街並みを視察しながら、改装され現在は飲食店として営業している旧北海道庁函館支庁庁舎や、国の重要文化財の
旧相馬家住宅に開業したホテルを訪れ、建造物の利活用にあたっての工夫や地域連携の仕組み、西部地区の未来像について取材する。
募集要領
1. 日程
2026年2月5日(木)~6日(金)
2. スケジュール
【2月5日(木)】
- 7:10-8:30
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羽田空港→ 函館空港(ADO057)
- 9:00-10:00
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大泉 潤 函館市長 挨拶、函館市観光部観光推進課ブリーフィング
- 10:30-11:40
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ハコダテアンチョビプロジェクト
- 11:50-12:40
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昼食
- 12:50-14:05
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函館マリカルチャープロジェクト
- 14:30-17:00
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五稜郭公園、箱館奉行所、五稜郭タワー(「五稜星の夢」視察)
- 18:30-20:00
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夕食
- 20:30
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宿舎着(函館市内泊)
【2月6日(金)】
- 5:30
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宿舎発
- 5:45-6:45
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函館市水産物地方卸売市場
- 8:45
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宿舎再出発
- 9:00-10:30
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株式会社はこだて西部まちづくRe-Design(HWeR)
- 10:45-11:15
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旧金森洋物店(市立函館博物館郷土資料館)
- 11:25-12:30
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金森赤レンガ倉庫視察、昼食
- 13:00-15:00
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函館山山頂から見る地形、函館市グリーンベルト・地上式消火栓
- 15:30-17:30
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ド・モンティーユ&北海道プロジェクト
- 19:05-20:35
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函館空港→羽田空港 (ANA558)
3. 参加資格
原則として、外務省発行外国記者登録証保持者
4. 参加費用
15,000円
(全行程交通費、宿泊費(1泊朝食、2日間の昼食、1日目の夕食)を含む)
※お支払い方法、キャンセル料等については、参加者にご連絡します。
※集合場所までの交通費、解散後の交通費は自己負担となります。
5. 募集人数
10名(各社ペン又はカメラ1名、TVは1社2名まで)
*参加者は主催者の判断で決定します。
6. 以下を必ずご確認・ご了承されたうえで、お申し込みください:
6-1.基本事項
(1)本ツアーは函館市海外観光客誘致促進協議会が主催し、フォーリン・プレスセンター(FPCJ)が運営を担当しています。
(2)本ツアーの内容は、予告なく変更になる可能性があります。
(3)参加者には経費の一部を負担いただいていますが、営利を目的とした事業ではありません。
(4)本ツアー中に発生した事故や怪我・病気、トラブル等について、函館市海外観光客誘致促進協議会(主催者)及びFPCJ(運営者)は一切の責任を負いかねます。
(5)写真・TV撮影を含めて、各取材地では担当者の指示に従ってください。
(6)本ツアーは、報道を目的とした取材機会の提供を目的としているため、参加者には、本国での報道後、FPCJを通じ函館市海外観光客誘致促進協議会に、記事、映像、音声(ラジオの場合)のコピーの提出をお願いしています。また、報道が英語・日本語以外の場合は、内容を把握するため英語または日本語の概要の提出も併せてお願いしています。参加申込者は、これらに同意いただいたものとみなします。
6-2.個人情報の取り扱いについて
以下について予めご了承ください。
※プレスツアーの主催者および運営者は、個人情報の取り扱いに関し、「個人情報保護に関する法律」をはじめとする個人情報保護に関する法令、ガイドラインを遵守し、個人情報を適正に取り扱います。
(1)運営者は、申し込み時に送信された個人情報(所属機関名・氏名等)を、各プレスツアーにおいて必要があると認められる場合に、以下の目的でそれぞれの関係先に提供します。
・旅行会社を通じた旅行手配・保険加入(提供先:旅行会社、宿泊先、交通機関、保険会社)
・取材の円滑な運営(提供先:通訳者、取材先)
(2)運営者は、円滑な事業運営を目的に、主催者に申し込み者の所属機関名・氏名を共有します。
6-3.プレスツアー中の主催者・運営者による記録用の撮影
以下について予めご了承ください。
(1)記録用に、運営者がツアー中の様子を撮影します。その写真・動画の著作権は主催者に帰属します。
(2)ツアーの様子を記録した写真、記事、動画を、主催者および運営者のホームページやSNS等に掲載することがあります。
(3)前各項の写真・動画に、参加者の肖像・声が映り込むことがありますが、主催者・運営者がそれらを利用することに同意していただきます。
7. FPCJ担当
取材協力課 渡邉、水谷
(Tel: 03-3501-3405、E-mail: ma@fpcjpn.or.jp)
*************
◆以下の点を必ずご了承いただいたうえで、お申し込みください◆
・プレスツアーは複数のメディアが参加する共同取材であり、インタビューや撮影は合同で行うのが前提です。したがって、必ずしも全ての取材先で個別の撮影・インタビューができるとは限りません。
・プレスツアーの進行、取材時間、撮影制限に関しては、主催者及び運営者の指示に必ず従ってください。指示に従っていただけない場合、その時点から、プレスツアーへの参加をご遠慮いただく場合もあります。













