実施日 : 2007年01月19日
東京スーパーエコタウン プレスツアー （実施報告）
投稿日 : 2013年08月22日
2007年1月19日（金） 在京プレス（中国、シンガポール、英国、フランス、ドイツ）14名が参加。循環型社会に向けた日本の最先端環境技術を取材。
２００７年最初のプレスツアーは、国の都市再生プロジェクトの一環として東京都が臨海地区を拠点として取り組む「東京スーパーエコタウン事業」を取り上げた。
大都市東京の廃棄物問題の解決と新たな環境産業の育成、そして循環型社会への変革を目的に始まった同事業を取材するツアーにはフランス（RTL放送、REA通信社）ドイツ（ARDラジオ、ドイツ外国貿易ニュース）英国（ロイター通信社）、中国（新華通信社、人民日報、財経誌）シンガポール（ストレーツタイムス、シンガポールTV）の記者１４名が参加。
廃棄物を「ゴミの山」から「宝の山」として蘇えらせ、リサイクル産業を「廃棄物を回収する静脈産業」から「資源を供給する動脈産業」へと変貌させる試みをさぐった。
ツアー終了後、ロイター通信は即日写真・記事を配信、週明けには新華社、人民日報が報道した。シンガポールTVは2月中旬の番組放送を予定。更に、ドイツARDラジオ、ドイツ外国貿易ニュースも数週間内に報道するとしている他、新華社も再度長文記事を配信する予定とのこと。
取材内容
当日は、早朝プレスセンターを出発、東京都環境局よりスーパーエコタウン事業概要説明を受けた後、スーパーエコタウンの本拠地である江東区中央防波堤と大田区城南島で稼動する以下の四社を一日で駆け巡った。
（１）東京臨海リサイクルパワー株式会社（中央防波堤）
東京電力等の出資で設立。廃プラスチック類や感染性医療廃棄物を発電燃
料として再利用するのは日本初の試み。
（２）高俊興業株式会社（大田区城南島）
建設現場から排出される混合廃棄物のリサイクル率重量比93％を誇る。「廃棄物は製品である」をモットーに「ヒト」と「機械」の調和による高い技術力を持つ。収集された廃棄物には「捨て猫」や「不発弾」まで混ざっていたことも。
（３）株式会社リーテム
自動販売機や銀行ＡＴＭ等の廃電子機器のリサイクル。教育とアートを通して社会に根付くリサイクルをプロモートする。中国に工場建設中。
（４）バイオエナジー株式会社
食品廃棄物をメタン発酵させたバイオガスを発電に利用。総発電量は一日24,000KW（2400世帯分の電力に相当）で、今年1月16日より東京電力に売電開始。
スーパーエコタウンの事業の特徴は、産業廃棄物の最終処分量を削減するため、集められた廃棄物を全てリサイクルし、究極的には廃棄物を出さずに再資源化することを目指すことである。
参加記者は、廃棄物を徹底的に解体・破砕・選別し、そこから再生可能な原材料やパーツを回収し、工程で発生する熱や電気を自然エネルギー源として活用する最新かつ高度なリサイクル技術を熱心に取材した。
【写真】（提供：フランスRTL放送ルジャンドル特派員）
１．東京臨海リサイクルパワー社プラント煙突最上部の展望台より、同プラント外観と東京湾を望む。
２/３．高俊興業
-プラントで集塵システムを視察する記者
-廃棄物ストックヤードを案内する創業者の高橋社長
４．バイオエナジー社
岩崎業務部長の案内で燃料電池やメタン貯留層を視察
実施要領
ツアー日程：2007年1月19日（金）
07:40 日本プレスセンタービル前集合
07:50 同発（借上げバスにて移動）
08:20 東京臨海リサイクルパワー(株) （中央防波堤）着
08:30-09:10 スーパーエコタウン事業についての
ブリーフィング：東京都環境局
09:10-10:40 東京臨海リサイクルパワー（株）
スーパーエコプラントの概要 説明、及び視察
10:40 同発（バス移動）
11:00 高俊興業（株） （大田区城南島）着
11:00-12:30 東京臨海エコ・プラントの概要説明、及び視察
同発（バス移動）
12:40 （株）リーテム（大田区城南島）着
12:45-13:30 事業概要説明、及び昼食懇談
13:30-14:00 東京工場視察
同発（徒歩移動）
14:10 バイオエナジー（株） （大田区城南島）着
14:15-15:10 城南島食品リサイクル施設の概要説明、及び視察
15:15 同発
16:00 日本プレスセンタービル着、解散