プレスツアー(報告)

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実施日 : 2016年10月14日 - 15日

報告:鳥取県プレスツアー

投稿日 : 2016年12月05日

自然遊歩道の活用や保全に関する国際大会「ワールド・トレイルズ・カンファレンス」開催中の鳥取県を訪れ、その美しい自然環境に触れるとともに、人口最少県の移住促進策と地元企業などによる雇用創出や地域活性化の活動を取材しました。本プレスツアーは鳥取県東京本部が主催、フォーリン・プレスセンター企画協力で実施され、中国、韓国、ベトナム、スイス、ドイツの5か国から9名の記者が参加しました。

 

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[1日目]

 

(1) 鳥取県の移住・子育て施策ブリーフィング(於:鳥取県産業推進機構)

 二日間の取材の導入として、まず、斎尾安広とっとり暮らし支援課長と本木美喜子育て応援課長から全国トップクラスを誇る移住者数の推移や特に子育て世代などを呼び込むための全国に先駆けた政策に関する説明がありました。

記者からは、鳥取県への移住を促すことは人口減少に悩む他の地域から人口を奪うことにならないか、他地域と比較した時の鳥取県への移住の魅力、移住者のうち外国人はいるかといった質問が出ました。

 

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(2) LASSIC

 大都市圏に一極集中している仕事を分散させようと、地方で雇用創出しているIT企業LASSIC(ラシック)を取材しました。まず、西尾知宏副社長より同社の「~鳥取発~ITで、地方創生」という経営理念と社員が自分「らしく」働くための社内制度の整備について説明を受けました。その後の鳥取県にIターンやUターンをした社員へのインタビューでは、副業に集中するため夏季に長期休暇を取るといった「自分らしい働き方」を経営側は本当に快く受け入れているかと記者から質問がありました。その他、移住の動機、移住前後の生活や収入の変化などについて質問が出ました。

 

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(3) 森のようちえん まるたんぼう

 園庭や園舎を持たず、子供たちが豊かな森の中で自由に遊んで過ごす「森のようちえん」は、子育て世代の鳥取県への移住の動機にもなっています。午前中は智頭町のキャンプ場で、子供たちが薪を割ったり、野菜を切って料理をする様子を取材、子供たちにマイクを向ける記者もいました。午後は西村早栄子代表へのインタビューの後、まるたんぼうへの入園希望者が一時的に居住することができるシェアハウスを訪問し、入居者にも話を聞きました。記者からは、西村代表が森のようちえんへの入園以外に智頭町への移住を勧める理由、森での活動中に事故はなかったか、卒園者は小学校での集団生活にうまくなじめるか、競合する幼稚園との差別化などに関する質問が出ました。

 

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(4) みたき園(昼食)

 智頭町芦津渓谷にある古民家レストランの敷地内を女将に案内してもらいました。記者は、草木が生い茂り、いくつもの小川が流れる園内の自然の豊かさに感銘を受けていました。かやぶき屋根の古民家で、地元でとれた山菜をふんだんに使った昼食を食べました。

 

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[2日目]

 

(5) 平井伸治知事インタビュー

 平井知事より「人口最小県の強み」について聞きました。行政組織が小さいため、迅速な意思決定が可能で質の高いサービスを県民に提供できること、知事を直接の責任者としたコンパクトな事業運営ができることなどについて説明がありました。記者からは、鳥取県は移住促進のため、企業誘致よりも人を直接的に呼び込む施策に注力しているように見受けられるが、企業と人の誘致ではどちらをより重要だと考えるか、人口獲得競争は加速していると思うか、「小さな県」であることの長所は何か、国への要望はあるかといった質問が出ました。

 

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(6) ワールド・トレイルズ・カンファレンス(WTC)

 WTC開始前に、この国際会議の誘致に取り組んだ岸田寛昭NPO法人未来理事からWTCの概要説明を受けました。会議のオープニングに出席した後、ウォーキングイベントのコースの一つに設定されていた琴浦町鳴り石の浜を訪れました。当日は波が弱く、鳴り石の浜の特徴である丸石が波にもまれて鳴るカラコロという音を聞くことはできませんでしたが、美しい浜でウォーキングを楽しむ地元の人々を撮影しました。

 

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(7) グッドスマイルカンパニー楽月工場

 フィギュア・玩具メーカー、(株)グッドスマイルカンパニーが、2014年に新設した同社初の国内工場(倉吉市)を訪ね、谷本哲史工場長の案内で、フィギュア製造ラインを取材しました。小さなパーツを削ったり、塗装したりする細かい作業に取り組む社員の姿を撮影しました。記者からは、人件費が安いメリットがある中国から国内回帰させた理由、工場建設地として倉吉を選んだ理由、製造ラインのロボット化計画の有無、売上高における輸出の割合など様々な質問が出ました。

 

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(8) 社会福祉法人こうほうえん(於:よなご幸朋苑)

 鳥取と東京で介護老人福祉施設やグループホームなど120以上の事業所を運営する社会福祉法人こうほうえん。米子市内の施設を訪れ、利用者の排泄のタイミングを把握し、おむつはずしに役立てる尿量測定器「ゆりりん」の導入や、利用者が喜ぶケアの把握につながるスマートフォンを活用した「気づきシステム」について説明を受けました。記者からは、「ゆりりん」の活用による費用対効果や同法人が「気づきシステム」を先駆的に導入できた理由について質問が出ました。その後、EPA(経済連携協定)1期生としてインドネシアから来日し、その後職員となったシャー・ムシャルさんへのインタビューなど、予定時間を延長して熱心に取材を行いました。

 

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