プレスツアー(報告)

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実施日 : 2016年05月11日 - 12日

報告:サミット直前・三重プレスツアー

投稿日 : 2016年07月04日

G7伊勢志摩サミットを2週間後に控えた三重県(伊勢市、鳥羽市、鈴鹿市、津市)を訪れるプレスツアーを実施しました。サミット会場でのテロ対策訓練や、伊勢神宮、答志島の漁業とユニークな風習、墨づくりの伝統を守る職人、グローバル市場に挑む中小企業などを取材しました。サミットに先駆けて伊勢志摩サミット県民会議が主催し、FPCJ企画・運営で実施してきたプレスツアーはこれで3回目となり、今回は、フランス、ドイツ、スイス、米国、カタール、ベトナム、中国の7カ国から9名の記者が参加しました。

 

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<1日目>

(1)伊勢神宮(内宮)

神宮支庁・広報室の音羽悟氏の案内のもと、天照大御神を祀る内宮を訪れました。伊勢神宮の歴史や参拝方法、20年に一度神殿や御神宝を新調する式年遷宮について説明を受けました。サミットの開催地である伊勢志摩を紹介する上で欠かせない場所であることから、記者は生憎の雨にもかかわらず宇治橋や五十鈴川などで熱心に撮影を行いました。

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(2)志摩観光ホテル(サミット会場)におけるテロ災害対応訓練

サミット会場となる志摩観光ホテルで行われた消防庁によるテロ災害対応訓練を取材しました。ホテル内で爆発が発生したという想定のもと、消火活動や、負傷した要人・関係者の救出、化学物質への対応といった訓練の様子を撮影することができ、伊勢志摩サミットの準備を伝える貴重な取材となりました。また、消防庁の佐々木敦朗長官や関係者に質問する機会もあり、「満足のいく取材ができた」との感想が聞かれました。

 

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(3)答志島・海の資源管理「藻場の再生」

伊勢志摩地域にある鳥羽市答志島で、持続可能な漁業に取組む漁業組合の青壮年部を取材しました。青壮年部の永富久輝さんは、「昔は海に潜ると怖いぐらい底がアラメ(海藻)だらけだった」と語り、今ではアラメが減少し、それをエサにしているアワビなどの魚介類も減少していることを説明しました。アラメの減少を食い止めるため、青壮年部では自然石にアラメの種苗を巻きつけ、海に投入する活動を行っており、その作業の一部を撮影しました。

 また、本土でサラリーマンとして働いた後に島に戻って漁師になった若者にもインタビューを行いました。記者は、島に戻ってきた理由や、サラリーマン時代と漁師の生活との違い、漁の魚種や方法などについて質問しました。

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(4)答志島・寝屋子制度

 日本で唯一答志島に残る風習である「寝屋子制度」について取材するため、記者一行は寝屋親として寝屋子の青年たちを引き受けている濱口峰明さんのお宅を訪問し、寝屋子用の部屋を撮影後、濱口夫妻と寝屋子の青年にインタビューしました。15歳頃からの10年間、家族以外の夫婦の家で寝屋子として過ごす利点について記者に問われ、寝屋子の山下裕也さんは、「日本の都会では、人とのつながりがないが、寝屋子制度があるおかげで兄弟や親のような親しい存在が増え、縦横の繋がりが広がっている」と語りました。記者は、他にも寝屋子制度の始まりや仕組み、寝屋親と寝屋子の関係について次々と質問しました。

 

 

 

<2日目>

(5)答志島・漁業の高付加価値化

 エコツアーガイドの江崎貴久さんから、答志島の漁村文化の説明を受けるとともに、島内の風景と家々が立ち並ぶ路地を撮影しながら歩きました。道端で、90代の元海女さんや現役の海女さんにもインタビューしました。

 続いて、鳥羽磯部漁協の中村幸平理事から、答志島の持続可能な漁業の取組みについて説明を受けました。衛生品質管理の徹底による魚の高付加価値化とブランド化、漁獲可能なサイズの規制、定期的な統一休漁日、地産地消の推進といった独自の取組みについて話を聞き、記者から多くの質問が挙がりました。

 漁港と市場では、水揚げされた魚や競りの様子を撮影し、中村理事や旅館の女将で仲買人の資格も持つ橋本千春さんにインタビューしました。

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(6)進誠堂(鈴鹿墨)

 鈴鹿市で唯一残っている墨づくり工房の進誠堂を訪れ、3代目の伊藤忠さんから、鈴鹿墨の歴史や墨の製造工程について説明を受けました。100年以上続く進誠堂の墨づくりも、「書くこと自体が少なくなった現代には逆行している」と語る伊藤さんは、息子の晴信さんと共に時代に合った商品を開発しており、それらを記者に紹介しました。記者は、墨の製造工程や書道家によるパフォーマンスを撮影し、インタビューも行いました。

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(7)光機械製作所

 独自の技術で自動車やスマートフォン等の部品を加工する工作機械と切削工具を生産する光機械製作所を取材しました。製造現場を訪れた記者は、インド人の女性営業マンや女性の目線で使いやすさを追求した工作機械の紹介を受けました。西岡慶子社長から、会社の理念や歴史について聞いた後、記者たちはアベノミクスや日本経済、会社の魅力について質問していました。

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