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注目すべき海外メディアの日本報道(2013年2月20日)

投稿日 : 2013年02月20日

「注目すべき海外メディアの日本報道」では、日本発のものを中心に、日本のみなさまに知っていただきたい日本関連の報道をご紹介し、できるだけオリジナルの記事(Web版)へのリンクも貼っております。

 

注目すべき海外メディアの日本報道
(2月13日~2月20日)

2013年2月20日

 

 1. 経済:日本の経済政策には一定の理解

 

2月15-16日にモスクワで開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議が日本の経済政策「アベノミクス」に対する具体的な批判なく幕を閉じたことを受け、海外メディアにおいても、日本の政策に一定の理解を示す報道が目立った。エコノミスト紙(英国)2月16日号は、G20会議で新興国は米国や日本の金融緩和を批判したが、両国の金融緩和は国内の消費と投資を促すためのもので、やがては輸入の増加をもたらすことが期待でき、非難よりむしろ賞賛に値すると主張。ウォール・ストリート・ジャーナル紙(米国)は、通貨戦争を回避し為替相場を安定させるためには主要国が連携して本気で取り組む必要があるとの趣旨の社説の中で、主要各国の中央銀行は、金融危機以降、自国の経済政策の代理人に成り下がっており、日本は今回その一員になったにすぎないと論じた。

 

2. 海外メディアが見た日本~スマート・シティからボブスレーまで

 

カナダ・ケベック州を代表するル・ドゥヴォワール紙(当センターが取材協力)は、2月2-4日付の紙面で震災後の日本の先進的な都市づくりを取り上げ、水素電池をエネルギー源とする低酸素都市づくり(北九州市)スマート・グリッドを活用したスマート・シティづくり(横浜市)などについて詳しく紹介。また、2月10日付のオブザーバー紙(英国)のウィル・ハットン記者は、1週間の日本滞在を通じ日本経済には大きな底力があることに気付かされたと述べ、1990年当時の日本よりも厳しい状況にある英国は、株主利益や個人の報酬の最大化を目指す自らの資本主義を見直し、公益性を重んじる日本式の資本主義から学ばなければならないと論じた。

 

さらに、ニューヨーク・タイムズ紙(米国)のマーティン・ファクラー東京支局長は8日付紙面で、東京都大田区の町工場が、高度な加工技術を使って地域を活性化させるためにボブスレー製造に挑戦し、ソチ五輪を目指しているとの記事を大きく掲載した。なお、同支局長は1週間後の14日付紙面では、ハイテク国家・日本では今もファックスが広く使われていると伝え、日本の「ファックス中毒」は、日本が既知の安全なやり方にこだわっているうちにデジタル時代に遅れをとり中国や韓国に水をあけられてしまった理由を示唆している、との見方も示している。

 

<関連リンク>
外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/sekai/index.html

 

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