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注目すべき海外メディアの日本報道(2015年3月16日)

投稿日 : 2015年03月16日

  注目すべき海外メディアの日本報道

(3月7日~3月11日)

 

平成27年3月16日

 

1.東日本大震災から4年を主要メディアが報じる

約1万8500人の死者・行方不明者が出た2011年の東日本大震災から、3月11日でまる4年を迎えた。全国で避難生活を送る人は約23万人にのぼり、福島第一原子力発電所では30~40年かかるとされる廃炉に向けた課題が山積している。安倍総理は10日、2015年度に「集中復興期間」が終了することを受けて、今夏までに新たな復興支援の枠組みを策定することを表明した。11日には、全国各地で追悼行事が行われた。

 

福島原発事故を中心に、各国のメディアが被災地から現状を報じるなどした。タイムズ紙(英国)は、7日付けで、リチャード・ロイド・パリー東京支局長「福島のゴーストタウンでの一夜」を掲載。9日付けでは、ウォール・ストリート・ジャーナル紙電子版(米国)が、岩田万理記者「福島原発事故から4年、生き残りをかける農家たち」を福島県飯館村発で、ロイター通信電子版(米国)が、斎藤真理記者「福島の住人 除染廃棄物の貯蔵計画に涙」を同県大熊町発で、ブルームバーグ電子版(米国)が、ユーリー・ハンバー記者占部絵美記者「日本、福島に将来の人口減少を見る」をそれぞれ掲載した。10日付けでは、BBC放送(英国)が「福島の住人 復興計画に疑問」を福島発のレポートで報じたほか、AP通信社(米国)が「‘奇跡’の醤油 津波の被害を受けた日本で復活」を陸前高田発で、インディペンデント紙電子版(英国)が、キラン・モドレー記者「日本人の父親 2011年の津波で亡くなった息子を探し続ける」を、ル・モンド紙(フランス)が、ピエール・ル・イール記者「福島の終わりなき除染」を、フランクフルター・アルゲマイネ紙電子版(ドイツ)が「福島からの避難後に多くの人が死亡」をそれぞれ載せた。11日付けでは、ガーディアン紙電子版(英国)が、ジャスティン・マッカリー東京特派員「日本、2011年の三つの災害の犠牲者18000人を追悼」を東京発で伝えるなどした。

 

アジアでは、朝鮮日報日本語電子版(韓国)が、8日付けで、金秀恵東京特派員「東日本巨大地震4年:原発汚染水流出、10か月間で8回 隠ぺい明らかになるたび形ばかりの謝罪」(福島県いわき市発)、人民日報日本語電子版(中国)が、10日付けで「東日本大震災4周年 福島の痛みと苦しみ」を載せるなどした。上記のほかにも、3月11日の前後に多くの報道が見られた。

 

2.メルケル首相の訪日を独メディア、アジアのメディアなどが報じる

ドイツのメルケル首相が、3月9日~10日の日程で7年ぶりに訪日した。日独首脳会談では、安倍総理とウクライナ情勢などについて意見を交わしたほか、都内で講演し、エネルギー政策や歴史問題に言及した。

 

ドイツのメディアでは、フランクフルター・アルゲマイネ紙電子版が、9日付けで「メルケル首相と安倍総理、ロシアの復帰はないとの見解」「メルケル首相、脱原発を宣伝」を、10日付けでカーステン・ゲアミス東京特派員による「メルケル首相、日本に自由貿易を促す」を東京発で掲載するなどした。アジアでは歴史問題に関する発言が多く報道され、人民日報日本語電子版「メルケル首相の穏やかな忠告を安倍首相は聞き入れるだろうか」(10日付け)を、中央日報日本語電子版(韓国)が「独メディア、日本で言うべきことを発言したメルケル首相に『老練だった』」(11日付け)を、朝鮮日報日本語電子版「反省促す独首相発言、日本メディアほぼ沈黙」(同)などを掲載した。このほか、9日付けで、AFP通信(フランス)が「訪日中のメルケル独首相、『歴史と向き合う』よう助言」を東京発で、フィナンシャル・タイムズ紙電子版(英国)が、ロビン・ハーディング東京特派員ら「メルケル首相、日本の第二次世界大戦に関する議論に介入」を掲載したほか、BBC放送電子版(英国)が「メルケル独首相、日本で第二次世界大戦の和解について述べる」と報じるなどした。

 

 

<関連リンク>

外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/sekai/index.html

 

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