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注目すべき海外メディアの日本報道(2013年12月27日)

投稿日 : 2013年12月27日

注目すべき海外メディアの日本報道

(12月18日~12月27日)

2013年12月27日

  

1.   安倍総理の靖国参拝を各国メディアが報道

安倍晋三総理は政権発足1年に当たる12月26日(日本時間)、東京・九段北の靖国神社を参拝した。安倍総理が首相として靖国神社を参拝するのは、第1次政権時代を含めて初となる。現職首相による靖国参拝は2006年8月15日の小泉純一郎首相(当時)以来。安倍総理は同日、「恒久平和への誓い」(英語版はこちら)との談話を発表した。中国、韓国両政府が日本政府に対し、強い抗議を表明したほか、米国政府も「失望している」との声明を発表した。

 

26日付AP通信電子版は、Ken Moritsugu記者による東京発の「日本の総理、戦争ゆかりの靖国神社参拝」「日本の総理の戦争神社参拝は近隣諸国を怒らせる」を掲載。同日付ロイター通信電子版は、東京発の「日本の安倍総理の戦没者を祀る神社への参拝に、中韓が激怒」、同日付AFP通信電子版は、東京発の「日本:安倍晋三総理の靖国神社での祈願、中国から非難」を報じた。

 

同日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙(米国)電子版は、東京発のジョージ・ニシヤマ記者による「物議を醸す日本の神社への安倍総理の訪問、米国からの異例の批判を招く:靖国参拝は重要施策が経済からナショナリズムへとシフトしたとの懸念を引き起こす」、林由佳記者による「日本の神社、多数から嫌がられるシンボル」、Karl Friedhoff記者による「安倍総理の神社参拝は(韓国の)朴大統領の正当性を証明」を掲載。同日付ニューヨーク・タイムズ紙(米国)電子版は、東京発の田淵広子記者による「日本の総理、異論の多い戦争神社を訪問」、同日付ワシントン・ポスト紙(米国)電子版は、チコ・ハーラン東アジア総局長による「日本の総理の戦争にかかわる靖国神社の訪問、アジアの緊張を高める」、同日付CNN(米国)電子版は、東京発の若月陽子記者らによる「日本の安倍総理、物議を醸す靖国戦争神社を訪問」を報じた。25日付タイム誌(米国)電子版は、ハンナ・ビーチ記者による「日本のタカ派の安倍総理、戦争犯罪人を祀り議論を呼んでいる神社を参拝」、26日付ボイス・オブ・アメリカ(米国)電子版は、「日本の安倍総理は物議を醸す戦争神社に参拝、中国は激怒」を載せた。

 

同日付フィナンシャル・タイムズ紙(英国)電子版は、ジョナサン・ソブル東京支局長らによる「日本の総理、戦争にまつわる靖国神社の参拝で怒りを招く」、同日付ガーディアン紙(英国)電子版は、ジャスティン・マカリー東京特派員による「日本の安倍晋三総理、戦没者を祀る神社への参拝で近隣諸国や米国を怒らせる:中韓両国は、物議を醸す靖国神社への安倍総理の訪問に、第1次政権時の政策の反転と抗議」を掲載。同日付BBC(英国)電子版は、「日本の安倍晋三総理、第二次大戦ゆかりの靖国神社を参拝」、Rupert Wingfield-Hayes東京特派員による「なぜ日本の安倍晋三総理は靖国神社に行ったのか」「中国、日本の安倍晋三総理の靖国神社参拝を糾弾」を報じた。

 

同日付ル・モンド紙(フランス)電子版は、「日本の総理の靖国神社への物議を醸す参拝」、同日付RTL(フランス)電子版は、「日本:安倍総理、靖国神社を訪問」を掲載した。

 

27日付オーストラリアン紙電子版は、Rowan Callickアジア太平洋エディターによる「安倍総理、戦争神社参拝を断行」を掲載。同日付ビジネス・タイムズ紙(シンガポール)は、アンソニー・ローリー東京特派員による「安倍総理の靖国神社参拝、嵐を呼ぶ:中韓はいら立ち、米国さえ失望感を見せる」ストレイツ・タイムズ紙(シンガポール)は、Kwan Weng Kin東京特派員による「日本の安倍総理は物議を醸す戦争神社で祈願、中韓を確実に怒らせる動き」(26日付)、同特派員の「日本のメディア、安倍総理の戦争神社訪問を非難」(27日付)を報じた。

 

人民日報(中国)電子版/日本語版は、26日付で「外交部、安倍首相の靖国神社参拝について談話を発表」同紙電子版/英語版では27日付でCai Hong東京特派員らによる「安倍総理の神社参拝に怒り渦巻く」「日本の総理、自国内でも集中砲火に」を報道した。新華社通信(中国)電子版/日本語版は、26日付の「日本の安倍晋三首相、第二次世界大戦のA級戦犯が祀られている靖国神社を参拝」、27日付「中国外交部報道官、中国政府は安倍首相の靖国神社参拝について日本側に強い抗議と厳しい非難を申し入れ」など多数掲載。同紙電子版/英語版でも、26日付で「日本の安倍総理、悪名高い靖国神社を訪問」「日本の総理の戦争とつながりを持つ神社への参拝は世界中で強く非難されている」、東京発のLiu Tian記者による「ニュース分析:安倍総理の靖国参拝は日本をより危険な道に進ませた」などの記事を報じた。中国中央電視台(CCTV電子版/英語版でも、「中日関係、安倍総理の下で悪化」(26日付)、「スタジオインタビュー:安倍総理の靖国神社参拝決断の理由」(同)、「ロシア、安倍総理の神社参拝に遺憾の意を表明」(27日付)など多くの報道があった。

 

27日付朝鮮日報(韓国)電子版/日本語版は、社説「靖国参拝で挑発した安倍首相、これまでの日本はない」、車学峰東京特派員らによる「安倍首相、『軍国の心臓』靖国神社を参拝」「靖国参拝:韓中との関係改善は困難との判断が作用か」などを掲載。中央日報(韓国)電子版/日本語版は、26日付で「安倍首相、靖国『電撃』参拝…韓中に理解求めるも、関係悪化の一途」、27日付で社説「安倍首相の靖国参拝は時代錯誤的スキャンダル」「安倍首相の挑発…韓日関係、崖っぷちに立つ」「日本の連立与党も参拝反対…『確信犯の安倍首相が望みをかなえた』」「<安倍首相靖国参拝>韓国の政府報道官、異例の声明『怒り禁じえない』」「安倍首相『戦犯崇拝は誤解、韓日関係は大切…』」など多数報道した。26日付聯合ニュース(韓国)電子版/日本語版は、東京発の「安倍首相 きょう靖国神社参拝=韓日関係に影響必至」「韓国『外交に重大な影響出る』=安倍首相の靖国参拝」「韓国 安保政策調整会議で対応策協議=安倍首相の靖国参拝」などを報じた。

 

 

2.   楽天・田中投手の移籍容認を米各メディアが報道

プロ野球の楽天は12月25日(日本時間)、田中将大投手の大リーグ移籍を認めることを決めた。同日、日米間で17日に正式合意した新ポスティングシステムの利用申請手続きを行った。新たな制度の下では、日本球団が提示する譲渡金の上限は2000万ドル(約20億円)とされ、選手は獲得を希望するすべての球団と交渉できる。田中投手の大リーグ移籍の希望に対し、楽天側は回答を保留していた。

 

米各紙は即座に反応。ようやく田中投手の先行きが定まったと歓迎する論調が目立ち、「クリスマスプレゼント」との形容も見られた。新たな制度の概要や田中投手、楽天のこれまでの発言などの経緯、今後見込まれるメジャー球団の争奪戦などがテーマ。現在米国で活躍する日本人選手らとの比較や田中投手への期待と課題を盛り込んだ紙面もあった。

 

25日付AP通信電子版は、山口真理記者による「田中投手の球団、メジャーへの挑戦を了承」を掲載。同日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙電子版は「メジャー球界は日本人投手田中将大の争奪戦へ:楽天、鳴り物入りの右投手を移籍させる意向」、同日付ニューヨーク・タイムズ紙電子版は「田中投手の謎は解消:米国へ」を報じた。同日付ブルームバーグ電子版はユウコ・タケオ記者による「楽天、田中投手をメジャーへ」、同日付FOXニュース電子版は「願いはかなった:田中投手移籍へ」を報道した。

 

同日付シカゴ・トリビューン紙電子版は「日本の田中投手移籍へ」、同日付シアトル・タイムズ紙電子版は「楽天、田中将大投手を放出」を掲載。24日付ロサンゼルス・タイムズ紙電子版は「日本の田中将大投手の移籍は認められたがドジャーズは明言せず:ネッド・コレッティ・ゼネラルマネージャー、ドジャーズが25歳の先発投手獲得に名乗りを上げるか沈黙保つ」、同日付デイリー・ニュース紙電子版は「米球界、田中将大投手の移籍に照準、ヤンキースにも日本のエース獲得のチャンス:今オフシーズンにメジャーの複数球団が狙う田中投手の代わりに楽天は最大2千万ドルの譲渡金を受け取る」、同日付ニューヨーク・ポスト紙電子版は「田中投手の入札にヤンキースが行動開始」を報じた。25日付ダラス・モーニング・ニュース紙電子版は、「田中将大投手が放出される今、テキサス・レンジャーズが彼を獲得する方法」を掲載した。

 

 

<関連リンク>

外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/sekai/index.html

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