プレスツアー(報告)

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実施日 : 2018年08月02日 - 03日

報告:鳥取プレスツアー

投稿日 : 2018年09月06日

中国地方の最高峰である鳥取県の名峰「大山」は、2018年に開山1300年を迎えました。本ツアーは、大山山麓地域に息づく豊かな歴史と文化、「大山の恵み」に感謝する人びとの暮らしを取材しました。ツアーには、韓国、香港、ベトナム、バングラデシュ、デンマーク、スイスのメディアに、在日外国人向けに国内で発行されている英文情報誌を加え、計11名の記者が参加しました。

 

※本プレスツアーは鳥取県東京本部が主催し、フォーリン・プレスセンターが企画・運営しました。

※ツアー案内はこちら

 

                  

 

1日目】

1)米子市立美術館(特別展「大山山麓の至宝〜『大山』ゆかりの刀を中心に〜」)

米子市在住の刀剣研師である森井偲訓(しくん)氏の説明を聞きながら、平安時代の刀工・伯耆安綱の作品など、大山ゆかりの名刀の数々を見学しました。

 

記者たちは、「大山山麓は上質の砂鉄に恵まれ、日本刀の原料になる鋼を産出した。日本刀の素晴らしい伝統がこの地方で育まれたのは必然だ」といった森井氏の説明に耳を傾けました。記者からは、日本刀の制作工程、大山で作られた刀剣の特徴、森井氏が刀剣研師となった経緯、刀剣研師として大切にしていることや今後の抱負などについて質問が出ました。

 

                   


(2)大山寺

大山寺最古の建築物である「阿弥陀堂」で、大山寺 観證院の清水豪賢住職から、信仰の山としての大山の歴史について説明を受けました。

 

記者からは、近代以前まで大山への一般人の入山が禁じられていたのはなぜか、同じく山岳信仰の対象であった富士山との違いは何か、大山も女人禁制だったのか、明治新政府による廃仏毀釈に対して大山寺はどう抵抗したのかといった質問が出ました。また、日本人の「葬儀離れ」が進むなかでの寺院の行く末について尋ねる記者もいました。

 

                     

 

(3)平井知事インタビュー

大山寺 観證院で、大山で採れる山菜を使った精進料理を味わいながら、平井知事へのインタビューを行いました。

 

記者からは、日本の人口最少県・鳥取が子育て世代への積極的な支援により人口減少対策で成果を上げていることを踏まえ、どのような子育て支援を行ってきたのか、人口減少と少子高齢化に直面している自治体が最優先で取り組むべきことは何か、移住誘致に重要となる雇用の拡大にはどのような政策をとってきたか、海外からの移住者の数などについて質問がありました。

 

平井知事は、地方の過疎化対策のポイントを尋ねる参加者に対して、「リトル東京、リトルソウルではしょうがない。健やかで丈夫な子どもを育てられる環境を作れば、そこに入ってきたい人が出てくる」とのメッセージを伝えました。

 

                     


(4)移住者インタビュー

大山町の海岸で、埼玉県から大山町に移住して素潜り漁師になった中村隆行さんの漁の様子を撮影しました。その後、コミュニティスペース「まぶや」で、中村さんを含め、大山町のUIJターン者を中心に構成された「築き会」のメンバーから話を聞きました。

 

記者からは、外国人の移住者もいるか、大山町への移住者の定住率が高い理由は何か、移住者が町に溶け込めるように「築き会」はどのようなサポートをしているか、地方への移住に医療や教育の面で心配はないか、といった質問がありました。

 

大山町への移住者が多い背景について、築き会のメンバーからは、「定住率が85%と高いのは、町内広域にいる築き会のメンバーが移住者をフォローしていることころが大きい」、「日本では自然災害が多いこともあり、日本の若者の中で、環境の問題に関心を持ったり、自分自身の生き方そのものについて考えたりする人が増えていると感じる」などの発言がありました。

 

                   

 

2日目】

(5)大山町の国信地区の豆腐づくり

大山山麓の豊かな土壌で育った大豆と大山から流れる美味しい水を使った、昔ながらの豆腐作りを取材しました。地区の「豆腐小屋」での取材には、60年以上前に住民共同の豆腐作りが始まった時のメンバーである谷尾トミ子さん(107歳)も来てくださいました。

 

記者からは、原料の調達方法、この地区で住民の共同作業による豆腐作りが始まった経緯、今も自分たちで豆腐を作り続けている理由、スーパーなどで購入する豆腐との味の違いなどについて質問がありました。最後には、出来上がったばかりの豆腐を味わいました。

 

                   


(6)たたら製鉄取材(奥日野)

日野町根雨の「たたらの楽校根雨校舎」で、伯耆国たたら顕彰会の佐々木幸人副会長から、奥日野地域で古くから営まれてきた日本古来の製鉄技術「たたら」の歴史について説明を受けました。

 

記者からは、たたら製鉄から作られた鉄は一般の鉄とどう違うのか、ユネスコ世界遺産への申請も視野に入れているか、たたら場での作業は誰が担ったのか、西洋鉄の流入にどう対応したのか、といった質問が出ました。

 

その後、町内の「鍛冶工房 宮光」で、鍛冶職人が包丁を鍛錬する様子を視察しました。

 

                    


(7)株式会社 菊水フォージング

森脇孝社長から、日本刀製造をルーツに持つ菊水フォージング社の概要について説明を受けた後、自動車部品や機械部品などの鍛造工場を視察しました。記者たちは、真っ赤に熱された金属を熟練の職人が大型ハンマーで鍛造する迫力ある様子を、熱心に撮影していました。また刀匠だった先代社長(創業者)が使っていた日本刀鍛錬場も視察しました。

 

記者からは、日本のものづくりが厳しい環境にある中での経営戦略、高度な技術や職人精神を継承するための人材育成策などについて質問がありました。

 

                   

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