記者招聘事業(報告)

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実施日 : 2013年05月31日 - 06月06日

報告:報道関係者招聘事業「第5回アフリカ開発会議(TICADV)」(2013年5月31日~6月6日)

投稿日 : 2013年08月21日

2013年6月1日~3日にかけて、日本政府が国連や世界銀行等と共催する「第5回アフリカ開発会議(TICAD V)」が、横浜市で開催されました(詳細はコチラ)。同会議を取材するため、アフリカ地域等の記者5名(英国、ウガンダ、マラウイ、南スーダン、モザンビーク)が外務省の招聘により訪日しました。
当センターでは、外務省より委託を受け、会議のほか、日本の「質の高い成長」を実感できる取材プログラムを企画・実施いたしました。

 

記者一行は、会議のテーマである「強固で持続可能な経済」、「包摂的で強靭な社会」、「平和と安定」に関する日本の取り組みを取材しました。また、東日本大震災の被災地である宮城県を訪れ、震災からの復興に向けた力強い歩みを取材するとともに、被災地の観光地である松島を訪れました。
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1. 第5回アフリカ開発会議
会議では、「躍動するアフリカと手を携えて~質の高い成長を目指して~」を基本メッセージに、「強固で持続可能な経済」、「包摂的で強靭な社会」、「平和と安定」の3つのテーマが議論され、「アフリカ大陸を世界成長の原動力に変容させる」との目標を掲げる「横浜宣言2013」が採択されました。

 

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(写真左:サイドイベントに関る記者会見を取材する記者)

 

(写真右:メディアセンターにて取材終了後の記念の一枚)

 

記者一行は、本会議のほか、安倍総理と自国首脳による二国間会談やテーマ別会合を取材するとともに、サイドイベントの記者会見に出席しました。また、公式サイドイベントの一つである「アフリカンフェア2013」を訪れ、電力普及事業や関連機器を開発しているGSユアサ、東芝などの展示ブースを取材しました。
そのほか、会議期間中には、日本の食文化の海外広報のため2日間にわたりメディアセンターで和食が提供され、記者達は盛り付けの美しさに目を奪われるとともに、その繊細な味を堪能しました。

 

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(写真左:美しく盛り付けられた和食を手に取る記者達)

 

(写真右:山口県の広報ブースにて、みかんジュースを手に取る記者達)

 

 

2. テーマ別取材
(1)「強固で持続可能な経済」では、今後のアフリカの質の高い成長に貢献しうる日本の環境・エネルギー技術と日本の社会インフラの取材を行いました。
日本の環境・エネルギー技術については、首都圏初のメガソーラーである川崎市浮島太陽光発電所を視察したほか、同発電所に隣接する体験型学習施設「かわさきエコ暮らし未来館」にて市民・事業者が連携して地球温暖化に立ち向う川崎市の取り組みを取材しました。

 

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(写真左:エコ暮らし未来館での様子)

 

(写真右:太陽光パネルについて話を聞く)

 

 

日本の社会インフラについては、アフリカの技術者を対象に技術研修も行われている横浜市の西谷浄水場を訪れ、同市の水道事業や水分野での国際貢献およびビジネス展開について話を聞いたほか、浄水場内を視察しました。
東京スカイツリーでは、最先端の防災・環境技術を兼ね備え、世界一高い電波塔として首都圏の通信インフラを支えている同施設の概要について話を聞きました。さらに、地上360m、450mの展望台へ登り、眼下に広がる景色を視察しました。
そのほか、首都圏の通勤輸送を支える在来線のメンテナンス等を行っているJR東日本の東京総合車両センターを訪れ、運行体制や安全対策について話を聞いた後、車両センター内で整備が行われている様子を視察しました。

 

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(写真左:西谷浄水場にて横浜の水を飲む)
(写真中央:東京スカイツリーでは、天候に恵まれ遠くまで景色を一望できた)
(写真右:車両センターにてメンテナンスの様子を視察する)

 

 

(2)「包摂的で強靭な社会」では、東日本大震災の被災地である宮城県を訪問し、社会的な支援に支えられ、老若男女の被災者が自らの能力を発揮し、力強く復興に向けた歩みを続けている様子を取材しました。
具体的には、津波により広範囲に流出した海岸林の再生を目指すオイスカの海岸林再生プロジェクトや、塩害農地となってしまった土地で水耕栽培施設を立ち上げ、付加価値の高い葉物野菜の通年栽培に取り組んでいる農業法人さんいちファームを取材しました。

 

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(写真左:海岸林再生プロジェクトに携わる鈴木氏の自宅跡にて震災時の様子の説明を受ける)

 

(写真右:2014年から海岸に植林予定のクロマツの育苗場にて、草むしりを手伝う)

 

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(写真左:さんいちファームにて水耕栽培施設を視察)

 

(写真右:瑞々しく色鮮やかに育ったルッコラを試食)

 

 

さらには、アフリカからフェアトレードで仕入れた布地を、被災者に着物帯や和雑貨に加工してもらい、売り上げの一定割合が作業代として被災者に支払われる「被災地・アフリカダブル支援 きもの帯プロジェクト」を取材しました。記者達は作業が行われている仮設住宅の集会場を訪れ、プロジェクトの概要について話を聞いた後、帯作りの様子を視察するとともに実際に浴衣を着て、完成した帯を締める体験をしました。

 

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(写真左:帯作りにおいて一番重要とされる布の縫い合わせを真剣に取材する記者たち)
(写真中央:完成した帯を締めて、浴衣の着付けを体験)
(写真右:訪問した扇町四丁目仮設住宅にて)

 

 

img51c8f5038035eまた、松島(宮城県)を訪問し、震災の地元観光業への影響を取材するとともに、松島遊覧船国宝・瑞巌寺といった観光スポットを視察しました。
(写真左:瑞巌寺にて建立の歴史と震災時の様子について聞く)

 

 

img51c8f5f37acae(3)「平和と安定」については、ケニア、南スーダン等で紛争予防・平和の推進を図る活動支援等を行っている日本紛争予防センターを訪れ、同センターの活動概要について話を聞くとともに、瀬谷事務局長との意見交換を行いました。
(写真右:瀬谷事務局長の説明に真剣に耳を傾ける記者)

 

 

img51c8f60496c1b3. 東京視察
東京では、江戸東京博物館お台場を訪れ、大都市東京の成り立ちについて理解を深めました。
(写真右:江戸東京博物館にて、明治時代の日本の乗り物を体験)

 

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