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世界で活躍する‘女性コーチ’の育成を! 順天堂大学女性スポーツ研究センターがアカデミー開催 | 公益財団法人フォーリン・プレスセンター(FPCJ)

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世界で活躍する‘女性コーチ’の育成を! 順天堂大学女性スポーツ研究センターがアカデミー開催

投稿日 : 2016年09月15日

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日本のスポーツ界では今、どのような動きが起きているのだろうか。新しい変化の兆しを求めて、9月6日~8日、軽井沢プリンスホテルで開かれた「女性コーチアカデミー」を取材した。

 

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■ 競技、世代の枠を超え切磋琢磨

 

今年で2回目を迎えた女性コーチアカデミーは、世界で活躍する女性コーチを育成しようと、順天堂大学女性スポーツ研究センターが主催している。五輪出場経験のある元アスリート、全国の大学や地域クラブのコーチや監督など、キャリアアップを目指す女性約30人が受講した。それぞれにラグビー、サッカー、バスケットボール、水泳、新体操、スノーボードなど多様な競技経験を持ち、若手からベテランまで年齢層も幅広い。子連れでも参加できるよう託児所があるのも特徴だ。

 

女性コーチ育成に特化した本格的なアカデミーは、国内では例がない。同センター長の小笠原悦子教授によると、女性アスリートは男性アスリートと身体的特徴やライフサイクル(出産・育児など)が異なるため、その能力を長期的かつ最大限に引き出すためには、男性アスリートと異なるサポートが求められる。しかし、日本ではまだこうした認識が十分に広がっておらず、小笠原教授は「正しい知識を持つ女性指導者を育て、女性アスリートに対する理解を深めていく仲間を増やしたい」とアカデミーの狙いを語る。

 

■ 「選手の人生に関わる自覚を」 井村雅代コーチらが講義

 

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講師には、第一線で活躍する女性指導者たちも名を連ねる。「選手の人生に関わっている自覚は常にある」と指導の厳しさを語ったのは、リオから帰国したばかりのシンクロナイズド・スイミング日本代表、井村雅代ヘッドコーチ。実業団の強豪、第一生命グループの山下佐知子・女子陸上競技部監督には、「子供がいる選手にどうしたら競技を続けてもらえるか」「どのような人材がコーチとして重宝されるか」など次々と質問が飛んだ。3日間のカリキュラムは、アスリートの心身のコンディショニング、リーダーシップ論、コミュニケーションスキル、自身の性格や適性を見つめ直すワークショップなど多岐にわたる。

(写真左:小笠原悦子教授(右から2人目)、山下佐知子監督(右)らによる講義)

 

 

 

 

 

 

講義を重ねるごとに参加者同士の絆も深まり、 最終日の修了式では、修了証を手渡された受講生たちが晴れやかな表情を見せた。大分県のシンクロクラブで指導する矢野直香さんは、「自分のコーチとしての適性を知る講義が面白かった。すぐにコーチングに役立てられる知識を得た」と講義を振り返った。長崎県で女子サッカー選手の指導にあたる平川由美さんは、「自分よりも先を歩いている人に出会えたことが刺激になった」と語った。

  

 

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 (写真:修了式で講師から修了証やオリジナルピンバッチを受け取る受講生たち)

 

■  女性アスリートに対する認識変えたい

 

DSC03265実は、このアカデミーの原型は、女性アスリート支援で日本の先を行く米国にある。小笠原教授が女性コーチアカデミーを立ち上げる際にベースとしたのが、NCAA(全米大学競技スポーツ協会)が主催するWomen’s Coaches Academyだ。今回、アカデミーの講師として来日した米国女性コーチアライアンス元代表、現パートナーシップ戦略ディレクターのマーリーン・ビヨンズロッド氏は、「米国では女性コーチの育成が日本より早く始まり、現状では機運が落ち着いた状態。日本の受講者の、『自分たちが現状を変えたい!』という熱意に、私の方が学ぶことが多かった。彼女たちは日本スポーツ界の歴史を作っていると思う」と評価した。

(写真:修了式で受講生を激励するマーリーン・ビヨンズロッドさん(左))

  

小笠原教授は、「世間の関心がスポーツに向いている2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでが勝負。女性アスリートに対する日本の認識を変えるのは今しかない」と訴える。「東京五輪で女性アスリートがメダルを獲って終わりという活動ではなく、五輪が終わった後も持続的なサポートを続けられる環境を整えていきたい」と言葉に力を込める。東京オリンピック・パラリンピックに向けて日本のスポーツ界がどう変わっていくのか、注目したい。

 

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FPCJでは、2016年10月6日(木)、「女性アスリートの活躍推進とメディアの役割」をテーマにシンポジウムを開催します。女性アスリートが今以上に活躍できる環境を整えるために、メディアがどんな役割を果たせるかについて考えます。順天堂大学女性スポーツ研究センター長・小笠原悦子教授の基調講演、第1回女性コーチアカデミーの修了生でもある杉山愛さんのトークショーなど盛りだくさんの内容です。

★お申し込みはこちら https://fpcj.jp/useful/wjn/p=46396/

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