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アフリカ記者が取材!~前川製作所編~ | 公益財団法人フォーリン・プレスセンター(FPCJ)

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アフリカ記者が取材!~前川製作所編~

投稿日 : 2016年08月16日

 

アフリカ進出に向けて

現地の記者と意見交換

 

★IMG_09487月初旬、東京都内で35度を超える暑さを記録した日、株式会社前川製作所の玄関に、見慣れない一行が入ってきた。国際協力機構(JICA)のプログラムの一環で、6月末~7月初旬にかけて来日したアフリカ15カ国の新聞社やテレビ局の記者15人だ。

 

目的は、アフリカの発展に貢献しうる日本の技術やノウハウを各国で報じること。8月にナイロビで開催される「第6回アフリカ開発会議(TICADⅥ)」に合わせて、約2週間かけて日本各地を回ってきた。その取材先の一つに選ばれたのが、東京都江東区にある前川製作所だ。

 

 

創業92年、あと8年で100年という産業用冷凍機・冷蔵庫の老舗メーカー。国内では圧倒的なシェアを誇る同社にとっての初めての海外進出は、1964年のメキシコ。これを拠点に北米、南米にもシェアを広げ、ヨーロッパではベルギーを拠点に事業を展開し、中東ではドバイに機械・パーツの在庫と人材育成センターを置き、外国人スタッフの能力強化に力を入れている。国内60拠点、海外40カ国99拠点という、文字通りのグローバル企業だ。

 

そして今、同社が特に注目しているのが、アフリカ市場だ。と言っても、これまでまったく縁がなかったわけではなく、1990年代から政府開発援助(ODA)を通じて、約35件の製氷設備、冷蔵庫などの供与に貢献。南アフリカのケープタウンに事務所も構え、冷凍機能の核となる圧縮機(コンプレッサー)の販売も行ってきた。今後はさらに多様な製品をアフリカの国々に届け、アフターサービスとして維持管理もフォローしていく方針。中でも、TICADⅥの開催地であるケニア進出には意欲的だ。

 

★IMG_0876アフリカの記者たちはそのような同社の事業概要について、同社グローバル販売ブロックの加藤直さんからブリーフィングを受け、屋上にある自社製空調ヒートポンプの視察へ。このビルの空調は、すべてこの自社オリジナルの装置によってコントロールされている。煙突がない環境にも配慮したシステムで、記者からは「社員のエコ意識が高まる」「オールシーズン使えて便利」といった声が上がり、自国にはないと興味津々だった。

 

 

 

★IMG_0839その後の質疑応答では、「アフリカに工場を作れば、コスト削減にもつながるのではないか」「私たちは日本企業にもっと進出してほしいが、何がハードルとなっているのか」「Brexitの影響はあるのか」といった質問が次々と投げかけられた。それに対して、同社からは「まずはマエカワという会社の強みを生かせる活動をしていきたい」「東はケニア、西はナイジェリアに特に注目している」「エジプトでは、新しく省エネ診断をやる予定」などの回答が寄せられ、白熱したやり取りとなった。

 

 

“共創”をテーマに

質良いサービスを提供

 

前川製作所には、長年にわたって、社員の中で共有されてきた言葉がある。それは「共創」。現場で一番必要とされているサービスを実現するため、お客様と共に考え、新しい価値を作りだしていく。そうした地道な取り組みを積み重ねることで、世界に誇る大企業に成長してきたという自負がある。

 

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同社の製品の一つである「トリダス」はその例の一つだ。いわゆる“マエカワブランド”ではなく、鶏もも肉の骨を自動的にカットするロボット開発に挑戦。本業の冷却技術で得たノウハウを生かし、設計者自らが加工場で鶏をさばきながらロボットの一つ一つの動きを緻密にプログラム化し、約10年かけて製品化にこぎつけた。今では世界16カ国、累計1,000台を売り上げている。民間企業である強みを生かし、長期にわたる技術開発にも投資をいとわない―。これこそ「共創」のたまもの。「これをアフリカでも実現していきたい」と考えている。

 

 

 

研修センターにて

 

昨年夏には、ABEイニシアティブ※のインターン14人をアフリカ4カ国から受け入れ、彼らを通じて、現地とのネットワークもできつつある。「簡単ではないが、適切なビジネスディシジョンを積み重ね、アフリカで日本企業としてのプレゼンスを示したい」と、中東・アフリカ・インド担当の楢原龍哉取締役。来月にはTICADⅥのサイドイベントとして日本企業が集うジェトロ主催の「ジャパンフェア」に参加するため、同社のスタッフがケニア入りする。その前後で、湖が近く魚介類が取れるキスム地区で精力的に営業活動を行う予定だ。

 

 

 

 

 日本とアフリカ。ビジネスというフィールド通じて、新たに生まれつつある懸け橋に注目したい。

 

※アフリカの産業人材育成のため、現地の若者を日本の大学院での学位取得や企業でのインターンシップを提供する制度。正式名称は「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ(African Business Education Initiative for the Youth)」。5年間で1,000人を受け入れ予定。

 

<特集:日本とアフリカのつながり>

 

 ■ アフリカの水道技術者が、横浜の小学校を訪問!

 ■ TICADⅥに向けて(中川周・外務省第六回アフリカ開発会議事務局次長)

 ■ TICADⅣアフリカ記者招聘編

 

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