首長による情報発信

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山梨県 後藤 斎知事

投稿日 : 2017年06月23日

日本を代表する観光資源富士山を擁する山梨県。2019年には静岡、山梨、長野3県を南北につなぐ中部横断自動車道の開通、2027年には東京と名古屋をつなぐリニア中央新幹線の開通を控え、県の産業や観光に大きな変化がうまれることが予想されます。
こうした変化を見据えた将来像や国内外への情報発信について、後藤 斎(ひとし)山梨県知事に聞きました。
(聞き手:フォーリン・プレスセンター理事長 赤阪清隆)

 

 

―最新の移住希望地域ランキング2016(NPOふるさと回帰支援センター調べ)で1位を獲得されました。

 

 

一昨年は2位になってしまったのですが、昨年1位に返り咲くことができました。山梨県もここ15年は人口減少が進んでいますが、2013年に都内に「やまなし暮らし支援センター」を開設し、移住者への相談に対し、きめ細やかな対応をしています。

2015年に知事に就任してからは、子育て世代のニーズに応えるため、第2子以降3歳未満児の保育料を無料化しました。また、昨年2月に全国で初めて県と市町村が連携する産前産後ケアセンターを開設し、全国知事会で優秀政策を受賞しました。産前産後ケアセンターとは、妊娠中から助産師や専門家に相談ができたり、産後は宿泊を通して母子共に心身の休息がとれる施設です。

また、都内で暮らす人々には、山梨県は「豊かな自然、おいしい水、天候がよい」と、生活する上で必要なものが全部あると、支持を得ているようです。そういう暮らしやすい環境があるので、あまり知られていませんが、山梨県は健康寿命日本一です。

健康寿命No.1と子育てしやすさNo.1を合わせてPRし、移住希望の方が実際に移り住むところまでつなげていきたいと思っています。

 

 

 

知事先頭にマレーシアでのトップセールス

          知事先頭にマレーシアでのトップセールス

 

 

知事は海外でのトップセールスにも力をいれておられます。

 

 

就任してからは、中国、シンガポール、インドネシア、マレーシア、タイといった東南アジアをメインにアプローチしてきました。今年は台湾とベトナムに行く予定です。

海外でのセールスでは、その国には存在しないものの魅力をどう理解してもらうかを意識し、わかりやすさを大切にしています。

例えば、山梨県にはきれいな水があります。ミネラルウォーターの国内シェアは4割です。その水からおいしいお酒ができ、果物が育ちます、という流れで説明しています。

 

 

 

 

山梨の桃はとてもおいしいですね。輸出の見通しはいかがですか?

 

 

モモの輸出は植物防疫の点でまだ課題がありますが、山梨県はブドウ、モモ、スモモの生産量は日本一で、海外プロモーションには生産者の方も一緒に行っています。ニーズに応えることが重要であり、日本国内はもちろん、アジアでも果物は皮ごと食べられるのが好まれるので、手軽に皮ごと食べられるブドウの品種改良に取り組んでいます。

このように、既にあるいいものを磨くということが大事だと思っています。ダイヤの原石はそのままでは誰も美しいと思わないですよね。「かがやくものを観る」と書いて観光ですが、観光は農業や地場産業と組み合わせができ、すそ野が広い。私が今日締めているネクタイは富士山のふもとの絹織物が盛んな郡内地域のものです。山梨県はネクタイの生産量も日本一なんです。このジュエリーも宝飾品がさかんな県の産品で、プラチナとアメジストでできています。どちらも毎日身に着けています。

 

 

 

 

こうした情報が海外含め多くの人に伝わるといいですね。

 

 

多言語対応が重要だと思っています。情報に母国語でアクセスできることは安心感も説得力もあるでしょう。昨年3月には「FUJISAN ACTIVITIES」という県の公式観光アプリを7言語(日・英・中(簡体字、繁体字)・韓・タイ・インドネシア)に対応させました。県のHPもリニューアルし、自動翻訳で6言語に対応しています。情報が更にしっかり伝わっていくことを期待しています。

 

 

 

―2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、2027年にはリニア中央新幹線が開通予定です。これらのビッグイベントを契機に、山梨の魅力発信についてどのように取り組んでいきますか?

 

 

オリンピック・パラリンピックの会場は東京ですが、山梨県は東京に隣接しているので、PRに絶好の機会だと思っています。フランスとタイの競技チームに対しては事前合宿の誘致を進めており、順調です。国内外から山梨に訪れる方々に東京からの近さに加えて、空気、水、天気という自然環境の良さも味わってほしいです。

 

 

 


フランスなら、おいしいワインは喜ばれそうですね。

 

 

フランスのラグビー協会の方々に県産ワインをふるまったところ、「トレビアン!」と喜んでいただきました。
また、歴史や文化も知っていただきたいです。例えば、甲州西山温泉(早川町)の「慶雲館」が世界で一番古いホテルとしてギネスブックに認定されています。
2020年までにこうした山梨県の総合的な魅力をお伝えしていきたいです。

 

 

 

リニア中央新幹線についてはいかがですか?

 

 

県を発展させるビッグプロジェクトだと考えています。
羽田空港に到着した外国人観光客が品川駅で乗り換え、30分足らずで山梨県まで来られるようになります。リニア中央新幹線の新駅近くに、中央自動車道の甲府中央スマートインターチェンジが建設されるので、新駅から富士山まで車で更に30分。このように、東京から1時間以内で到着できるエリアが拡がります。県民の交通の便もよくなりますし、リニア中央新幹線によって、山梨県の産業、観光がより「生きる」と思います。
こうしたことも広く発信していきたいと思います。

 

 

―本日はありがとうございました。山梨県の魅力を更に世界に発信していけるよう、当センターも一層協力したいと思います。

 

 

写真提供(対談の様子以外):山梨県

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