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People in the News

神戸フィルムオフィス代表 
田中まこ(たなかまこ)さん

2003年11月

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田中まこ(たなかまこ)さん
神戸フィルムオフィス
http://kobefilm.jp
全国フィルムコミッション連絡協議会
http://www.film-com.jp/

映画やテレビドラマ、CMなどのロケーション撮影を誘致したり、撮影許認可の取得や関係団体との交渉などの協力を行なうフィルムコミッション(FC)設立の動きが各地に広がっている。地域の経済や観光面での波及効果に対する自治体の期待もあって、これまで4年足らずで設立されたFCは全国に59ヵ所に上る。

そうした中、文化庁主催によるFCの全国大会「全国フィルム・コミッション・コンベンション」が先月、東京で開催された。討論会では、映画監督、テレビプロデューサーなどの映像製作者や国土交通省などの行政関係者らが、撮影規制の実例やその解決方法について意見を交わした。全国の FCから唯一パネリストとして参加したのが、「神戸フィルムオフィス」代表の田中さんだ。

神戸は1896年、日本で初めて映画が公開された「映画発祥の地」で、都市のほか海、山、田園など自然のロケーション環境にも恵まれている。そんな神戸から21世紀の新しい映像文化を発信しようと、 2000年9月にフィルムオフィスが設立された。同オフィスはアメリカに本部を置くFCの国際組織「国際フィルムコミッショナーズ協会(AFCI)」の日本初の正式会員でもある。

これまで誘致したり撮影に協力した映画やテレビ番組は400件を超える。また、地下鉄線路内での撮影や公道を封鎖しての車の爆破シーンなど、これまで国内では不可能とされた撮影を次々と実現させたことでも注目を集めている。「法律や条例で『撮影してはいけない』という規制はない。撮影するということを前提に、どうすれば一番迷惑をかけずに、そして安全にできるかということを粘り強く交渉してきました」と田中さん。また、神戸ではFC設立の2年前から警察や消防を含む関係者とも議論を重ね、コンセンサスをとってきたことも大きいという。

しかし神戸のケースはむしろ例外。「日本のFCはまだまだヒヨコまでいっていない。欧米のFCの代表は多くが製作者か役者なのに、日本で民間人の代表は私だけ。FCが役所の一事業としか位置付けられていない。担当者が2年ごとに変わるのでは信頼関係は築けない。スペシャリストをどう養成するかを真剣に考えてほしい」と、FCの母体となる自治体への注文も手厳しい。一方映画製作者サイドにも、たった1回の約束違反がこれまで築いてきた協力者との信頼関係を壊してしまうと警告する。

また、せっかくFCが全国に広がってもその情報が適切に製作者に伝わっていないという問題もある。全国のFC関係者や製作者が一堂に会した今回のコンベンションは、問題解決への一歩といえそうだが、田中さんは「欧米のように製作者と全国のFC関係者が定期的に会う機会を文化庁に作ってもらいたい」と声を上げる。

小学校から大学までの半分を日本とアメリカで過ごした田中さんは国際基督教大学を卒業後、テレビ番組の制作やラジオのDJ、外国人アーティストの通訳などとして活躍。1998年に神戸市の依頼を受けてFC設立のための準備に参加、そのまま代表を引き受けた。準備期間中、田中さん自身はアメリカでAFCIの教育プログラムに参加し、フィルムコミッショナーとしての資格認定を受けた。今年の10月までの2年間、アジア初のAFCI理事も務め、国際的にも神戸をPRしてきた。

次なる「規制緩和」のターゲットは高速道路での撮影。これまで国内で認められた例はないが、「時間帯や場所によっては交通量が少ない場所もあるはず」と意欲を見せる。

コンタクト情報:
神戸フィルムオフィス Tel: (078)303-2021
E-mail:film@kcva.or.jp