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タイトルアイコン【ジャパン・ブリーフ】国連安保理、北朝鮮非難の議長声明を採択(2009-04-15)
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投稿日時: 2009-04-15

【ジャパン・ブリーフ / FPCJ,No. 0921】
2009年4月15日


◎国連安保理、北朝鮮非難の議長声明を採択

先に報じられた北朝鮮によるミサイルの発射を受け、国連の安全保障理事会は、4月13日、今回の発射を非難する議長声明を採択した。同声明は、今回の発射が、北朝鮮に対してミサイル関連活動の停止を求めた2006年の安保理決議第1718号に違反すると明言し、同国に対し再び発射を行わないよう求めるとともに、加盟国に対し対北朝鮮制裁の完全なる履行を要請した。

日本の主要紙報道によれば、日本政府は当初、拘束力を有する「決議」の採択を求めていたが、6者協議への影響を懸念する中国・ロシアが慎重な姿勢を崩さず、最終的に、拘束力のない「議長声明」となった。しかし、日本側の強い主張により、声明は、北朝鮮による今回の発射が安保理決議に違反するとして、同国を厳しく非難する内容となった。

これを受け、中曽根弘文外務大臣は14日に談話を発表し、今回の声明が「議長声明としては異例に強い内容」であり、「今回のミサイル発射で最も深刻な危険に晒された我が国のみならず、北東アジア地域全体の安全保障にとって、重要な意義を有するもの」と評価。北朝鮮が今回の声明を重く受け止め、安保理決議を完全履行することを求めた。

日本政府はまた、議長声明の採択に先立って、10日、北朝鮮からの輸入禁止や北朝鮮船舶の入港禁止を柱とする日本独自の現行の経済制裁措置を1年間延長することを閣議決定した。さらに、今回のミサイル発射を受けた新たな追加制裁措置として、北朝鮮への現金持ち出しや送金の規制強化を実施することも明らかにした。

主要紙報道によれば、北朝鮮政府は14日、国連安保理での議長声明の採択を受け、これに抗議する外務省声明を発表、6者協議への不参加を表明するとともに、核開発の再開も宣言した。

◆各紙論調

主要紙5紙は、国連安保理での議長声明の採択及びそれに対する北朝鮮政府の反応について、4月14日、又は15日付の各紙社説で一斉に取り上げた。

朝日新聞社説「対北朝鮮政策 議長声明を土台に進めよ」(15日)は、議長声明の採択を「拘束力はないとはいえ、国際社会の一致したメッセージを出せたことを評価する」と前向きに評価しながらも、直後に北朝鮮が6者協議からの脱退や核開発の再開を表明したことを受けて、「危機をあおり、世界を脅して見返りを狙う瀬戸際外交に変化が見えない。日本にとっては拉致問題の展望も開けず、怒りだけが募る」と述べた。それでも、「軍事力による解決という選択肢が現実性を持たない以上、北朝鮮の冒険主義を抑え込みつつ、政策の転換を促し続け、一日も早くそれを実現させる外交が、日本をはじめ関係諸国の基本だ」とした上で、事態を打開するための米国・中国の役割に期待している。

読売新聞社説「安保理議長声明 北朝鮮の挑発行為を許すな」(15日)は、北朝鮮が6者協議をボイコットし、核施設を再稼働させる方針を表明したことを、「国際社会の総意にあらがう北朝鮮の危険な挑発行為」、「東アジアの緊張を高め、平和と安定に逆行する動き」と厳しく非難。「6か国協議の合意を反古にする行動に出るなら、日米韓中露の5か国は結束して強い対応措置を取らねばならない」と主張している。

毎日新聞は、14日の社説「安保理議長声明 中国の責任が重くなった」で、議長声明採択を「日本が目指した新決議の形をとれなかったのは残念だが、声明の中で日本の主張が反映された部分も多い。国際社会が北朝鮮非難で足並みをそろえたことを重くみたい」と総括。翌15日の社説「北朝鮮声明 ひるまず確かな対応を」では、北朝鮮の反発を「いかにも北朝鮮らしい瀬戸際外交の典型そのものだ」と非難し、「日米韓3国は北朝鮮の揺さぶりに動じることなく、一致団結して確実な対処を進めることが何より肝要である」と述べた上で、「甘い妥協を排しつつ交渉を通じて問題解決への道を探ることは可能なはずである。関係国の粘り強い努力に期待する」と結んでいる。

一方、日本経済新聞社説(15日)は、「議長声明に映る6カ国協議の空洞化」との見出しを掲げ、今回の安保理での交渉が、日米中ロ4カ国の思惑の違いにより難航したことを指摘。その上で、「今回の経過は、安保理よりも非公式な枠組みである6カ国協議でさえ、4カ国が一致して北朝鮮に対処する難しさを見せつける。北朝鮮の核やミサイルに対する脅威認識が4カ国で共有されていないからだろう」との見方を示し、中国とロシアに対し、「核を廃棄せず、ミサイル実験をする北朝鮮が、両国を含む地域全体の安全を脅かしている明白な事実」に早く気づくよう求めている。

産経新聞社説「安保理議長声明 対北制裁を完全履行せよ」(15日)は、中国・ロシアに加え、最終的には米国までもが6者協議への影響を懸念し「決議」の採択を回避したことを批判。結局は北朝鮮が強硬な姿勢を見せたことを受け、「『北の反発』を恐れて譲歩するような対応に何の効果もなく、役に立たないことが示されたといっていい。米中露は北との交渉に関する認識を改める必要がある。今後は厳しい姿勢で臨むべきだ」と主張し、北朝鮮を6者協議に復帰させるためにも、「米中露と日韓の連携で対北制裁を徹底させることが不可欠だ。圧力強化に全力を注いでもらいたい」と結んでいる。
(了)

(Copyright 2009 Foreign Press Center / Japan)

※ジャパン・ブリーフは、(財)フォーリン・プレスセンターが独自に作成しており、政府やその他の団体の見解を示すものではありません。

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