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タイトルアイコン【ジャパン・ブリーフ】日本、金融サミットで積極財政出動策を支持(2009-04-06)
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投稿日時: 2009-04-06

【ジャパン・ブリーフ / FPCJ,No. 0917】
2009年4月6日


◎日本、金融サミットで積極財政出動策を支持

第2回金融サミット(G-20)で、日本は、世界を経済危機から脱出させるために各国が協調して財政支出を行うことを呼びかけた米英の方針を、中国とともに支持した。4月2日、ロンドンで開かれたサミットに出席した麻生太郎首相は、また、世界的な金融逼迫で苦しむ発展途上国、新興市場国を救済するために国際通貨基金(IMF)の融資能力を強化する案でも積極的な姿勢を表明した。

サミットでは、需要喚起のため積極財政支出を呼びかける米国、それに反対し、米英が嫌う金融ビジネスに対する規制強化を求めるフランス、ドイツを中心とする欧州諸国という構図が浮かび上がった。

サミット開催前、米国のオバマ大統領は、各国が国内総生産(GDP)の2%に相当する財政支出を実施することを呼びかけた。しかし、大規模な財政支出が将来のインフレや財政悪化につながることを懸念する欧州諸国の強い反対にあい、この提案を取り下げた。首脳宣言では、世界全体として2010年までに5兆ドルの追加財政支出を実行するとし、各国に一定規模の財政支出を義務付けることはしなかった。5兆ドルという数字は、各国がこれまでに表明している金額を積み上げたものだが、このうち最も多いのは米国の2兆ドルで、日本の0.6兆ドルがそれに続く。

4月から始まった日本の2009年度予算には、1兆円の個人減税、経済変動に備えて使途を定めない緊急予備費1兆円の計上など、景気刺激策として異例の措置が盛り込まれている。日本のGDPは、2008年10-12月期に年率12.1%という大幅なマイナス成長を記録、今年1-3月期も同様に大幅な落ち込みが予想されている。すべての経済指標が急下降を見せるなか、日本銀行が4月1日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)で大企業製造業の業況判断はマイナス58と過去最悪の水準になった。雇用削減も懸念すべきペースで進んでいる。

こうした中、政府は、3月27日に2009年度予算が国会で成立するやいなや、雇用情勢のさらなる悪化を防ぎ、需要を創出する経済対策実施のための補正予算の検討に入った。補正予算は、10兆円以上の規模になるものとみられる。昨夏以来、政府が表明した3回にわたる景気刺激策は12兆円に上っている。

短期的な緊急対策に加え、政府は、日本経済の成長力強化を目指す、今後3年間にわたる経済成長戦略の検討を開始した。これは太陽光発電導入など低炭素社会実現の促進、医療、農業の活性化などを中心とするもの。これによって200万人分の雇用創出を目指している。

日本はまた、G-20サミットでIMFの融資機能の強化に関して、自ら1000億ドルの資金提供を表明し、積極的な姿勢を示した。サミットは、世界的な金融逼迫の影響で苦しむ発展途上国、新興市場国に対しIMFなど国際機関を通じて1兆1000億ドルの追加支援をすることで合意した。

IMF運営の改革に関しては、中国など新興国が出資比率の増加などを通じ発言権を拡大することに意欲を表明している。中国は米ドルに替えて特別引き出し権(SDR)の使用の増加を示唆しており、これは長期的には世界の基軸通貨としてのドルに対する挑戦の動きと見られている。これに対して、中国に次いで米国債の保有高が2番目に多い日本は、財政・金融政策に関する姿勢で米国と協調する全体的な方針に沿い、基軸通貨としてのドルを守ることを明確にしている。

◆歴史的意義を認める

日本の主要紙は社説で、金融サミットが世界経済の回復に向けて努力することで一致したことに意義を認めたが、これは重要な第一歩に過ぎず、成否は各国が合意をどう実行するか、残された問題にどう取り組むかにかかっていると論じた。そして、日本には不況からの脱出を急ぐとともに、世界の不況脱出をリードすることを求めた。

朝日新聞(4月4日)
「G20宣言には不十分な点や不安な面が多い。しかし、いま必要なことは議論をさらに積み重ねることではない。まずは、各国が合意を全力で実行に移してみることだ」。

毎日新聞(4月4日)
「気になるのは薄れる日本の存在感である。金融サミットを契機に、今後、地球規模の重要課題を議論する場がG8からG20に軸足を移していく可能性もある。利害がより複雑にからみあう中で、発案力や交渉力、調整能力がますます試されよう」。

日本経済新聞(4月3日)
「世界経済の9割を握るG20が危機後もにらんだ共通の合意に達したのは歴史的な意味がある。次に必要なのは各国による着実で迅速な行動である。」「日本は内需回復を急ぎ、危機克服のアイデアも積極的に提案して、世界の力学の変化に取り残されないようにしてほしい」。

産経新聞(4月4日)
「それでも、首脳らがグローバル経済の一員という認識を共有し、金融危機と不況からの脱出に向けてメッセージを発した意義は大きい。不良資産の処理と景気刺激策が実を結ぶまでには時間がかかるが、協調して目標達成に全力を挙げるべきだ」。

読売新聞(4月3日)
「世界的な問題に対する先進7か国(G7)や8か国(G8)の限界が指摘され、G20の首脳会議が始まった。だが、参加メンバーが多く、意見が対立しがちなG20もまた、課題を抱えていることが明らかになったのでないか」。
(了)

(Copyright 2009 Foreign Press Center / Japan)

※ジャパン・ブリーフは、(財)フォーリン・プレスセンターが独自に作成しており、政府やその他の団体の見解を示すものではありません。


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