プレスツアー(案内)

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実施日 : 2007年10月17日 - 18日

10月17-18日【富山市プレスツアー】

投稿日 : 2013年08月23日

~人と環境にやさしい「コンパクトシティーとやま」の今日と明日~

 

日本列島本州中部に位置する富山県。その県庁所在地である富山市は2005年4月に近隣6町村との大合併により人口42万人、面積1241.85k㎡、海抜0メートルから3000メートルまでの自然豊かな広域都市となった。しかし、森雅志市長が掲げるのは「行政コストのかからないコンパクトなまちづくり」。
「拡散型から集約型のコンパクトなまちづくりに方針転換し、人・モノ・お金が動く都市の核をつくることが大切。その時の装置として、鉄軌道やバスなどの公共交通は欠かせない」と市の将来像を描く。
中心市街地の空洞化に歯止めをかけるため、「まちなか居住の推進」「にぎわい拠点の創出」「公共交通の利便性の向上」を柱にまちづくりを進めている。

 

また、富山市は「人と環境にやさしい都市とやま」を実現すべく、「大量生産・大量消費・大量廃棄」の社会構造から転換し、「省資源・省エネルギー・リサイクル」などによる循環型社会を目指している。このプランを実践しているのが「富山市エコタウン」。産業活動からでるすべての廃棄物を新たな他の分野の原料として活用し、あらゆる廃棄物を「ゼロ」にするための取り組みが行われている。

 

今年2月、富山市は青森市と共に、「改正中心市街地活性化法」に基づく地域認定第一号の指定を受けた。都市機能の郊外への移動により増大した行政コストをどう減らすのか。待ったなしの環境問題にどう立ち向かうのか。全国の自治体が抱える問題点にいち早く取り組んでいる富山市の具体的施策を取材し、日本人のライフスタイルの近未来図を描く。

 

 

 

※本プレスツアーは、富山市、及び富山テレビ放送が主催し、フォーリン・プレスセンターが企画協力しています。

 

取材先

 


●「コンパクトシティ」の核-中心市街地に人と賑わいを!

 

 1.「まちのチカラ」「人のチカラ」「森のチカラ」で活気と情熱のまちづくり―森雅志市長

 

1952年、富山市生まれ。95年に富山県議会議員に初当選し、99年の再選を経て、2002年に旧富山市長に初当選。2005年4月に富山市が近隣6町村と合併して新富山市となり、同市市長に初当選した。
 就任以来、合併問題、公共交通網の整備、高齢化対策、観光客の国際誘致など精力的に施策を進めている同市長は韓国語に堪能。司法書士時代に起きたベルリンの壁崩壊に刺激を受け、朝鮮半島で激動が起きた際、日本人として隣国の人々の役に立ちたいと思い、独学で韓国語をマスターした。韓国訪問は50回を超える。加えて現在はイタリア語も勉強中。
 サックス演奏もこなし、市の「にぎわい拠点」として今年9月17日に開店したショッピング・モール「グランド・プラザ」の杮落としでは、市長率いる「市役所バンド」のジャズ演奏で盛り上げた。本ツアーでは森市長自らのプレゼンで「コンパクトシティとやまの今日と明日」を熱く語る。

 

2.「コンパクトなまちづくり」の基盤となる公共交通―富山ライトレール

 

2006年4月に開業した「公設民営」の路面電車「富山ライトレール」。赤字のJR富山港線をLRT(次世代型路面電車システム)として再生させた国内初の試みで、インフラ整備は市、運行は森市長自ら会長を務める第三セクターの富山ライトレールが担う。愛称「ポートラム」と名付けられた車両は、高齢者や障害者も楽に乗降できる低床型でボディカラーは七色。道路に敷いた軌道は、振動・騒音防止のため樹脂でレールを固定する「制振軌道」。欧州で普及している方式を国内で本格的に導入し、レールはルクセンブルクから輸入した。
 初年度赤字を見込んでいたが、1日の利用客が5000人を超え、「市民の足」として定着。市内を巡る地鉄のライトレールへの乗り入れ、環状線化も計画され、環境に配慮した「パーク&ライド」も整備予定。「環境都市・とやまの顔」として着実に成長している。

 

●「環境と調和するまちづくり」―富山市エコタウン

 

2002年4月、全国で16番目、北陸地方としては初めて、経産省・環境省の指定を受けた「富山市エコタウン」は地域内循環を最優先しているのが特徴。タウン内各々の企業で再生した製品や、派生する部材を相互に供給し合うネットワークを構築している。本ツアーでは、地球温暖化防止とエネルギー自給向上を目指し、新エネルギー「バイオ燃料」利活用に取り組む下記の2社を取材する。

 

 

3.富山BDF株式会社

 

地球温暖化が問題となる現在、CO2削減の為に注目を集めているのが「BDF(Bio Diesel Fuel)=バイオ燃料」。「富山BDF」は飲食店・給食センターなどから出る廃食油を回収、民間資本では全国でも最大規模のBDF精製工場を稼動させ、市の清掃車やバスなどに利用している。しかし、廃油の回収方法や、「BDF」製造の採算性、走行時の問題など課題はまだ多い。欧米では1990年代からBDFの使用が始まり、今やクリーンエネルギーとしての期待が世界的に高まる中、“メイドイン・トヤマ”の「BDF」の現状を探る。

 

4.富山グリーンフードリサイクル株式会社

 

「CO2削減」の方法として「地産地消」-輸送コストをおさえてその分CO2を抑制する考え方-がある。富山市では「ゴミの地産地消」-地域で出たゴミはその地域内で処理再生し、リサイクルする-に取り組んでいる。
 同社は生ゴミ、街路樹の剪定木クズを集め、細かく裁断、メタン発酵してできたバイオガスで発電をする施設。更に、発酵したゴミは良質な堆肥となり販売される。1日に発生するバイオガス量は2,500㎥で、そのうち1,500㎥は発電に利用、残り1,000㎥は売ガスする予定。1日の発電量は1,800キロワットで、これは4~5人家庭の約5か月分の使用電力に相当する。

 

 

 

●創造力旺盛な富山の「ものづくり」

 

5.株式会社 源(みなもと)-すしを宇宙食に!

 

創業1908年、富山名産「ますのすし」を製造する食品加工販売の老舗。「旅人の心をふるさとの味でなぐさめたい。」初代社長の源金一郎氏は、当時幕の内弁当やサンドイッチが主流だった駅弁に郷土食豊かな富山の伝統食を取り入れたいとの願いから、常温で2日間おいしく食べられる「ますのすし」の駅弁を開発した。
 創業100周年を迎える2008年に向け、5代目・源八郎社長は「宇宙を旅する人も、ふるさとの味でなぐさめたい」と、現在、富山県立大学の技術協力を得て、世界初の「すしの宇宙食」を目指して研究開発に取り組んでいる。

 

6.生産技術株式会社

 

ロボット機械の製造・販売・レンタル事業を全国展開する。1973年、現社長の堀辺峻雄氏が個人創業、1992年からロボットのレンタルを開始し、その後技術開発、製造へと拡大。現在、全国の生産現場に向けてロボットや溶接機、切断機などの産業機器を24時間体制、年中無休でレンタルするとともに、顧客の工程に合わせた生産システムの提案設計やオペレーターの技能研修も手掛ける。ロボットの故障による生産ラインの停止や、一時的増産、災害時の緊急対応に備え、レンタル在庫は1万台を常備。第8工場には最新ロボットを展示、最先端技術を楽しく、わかり易く一般公開している。

 

 

7.光岡自動車

 

創業1968年。同社の「ゼロワン」が1996年に運輸省の形式認定を取得し、本田技研工業に次ぎ「国内十番目の乗用車メーカー」として認可された。創業者の光岡進会長が目指すのは一般量産車にはない「オーナーの個性や価値観を表現する車造り」。その光岡が今、世に送り出し、注目を集めているのがスポーツ・カー「大蛇(オロチ)」日本のクルマ・道路事情に合わせ、スピード・パワーを競うのではなくデザインと居住性を追い求めている。英国専門誌も「町なかで目立ちたいなら“オロチ”の右に出るものなし」と絶賛。ことしからデリバリーを始め、現在予約は40台程度。ツアーでは、光岡会長と「大蛇」デザイナーの青木氏にクルマ造りのロマンと哲学を語って頂く。

 

ツアー実施要領

 

1)日程(予定): 10月17日(水)~18日(木)(1泊2日) *現地移動は借上げバス

 

[第1日目]
08:00  東京・羽田空港集合
08:40  同発(ANA883便)
09:40  富山空港着(借上げバスにて富山駅北駅へ移動)
10:20-12:00 富山ライトレール 取材
        ・富山駅北駅から城川原駅まで乗車(約13分)
        ・富山ライトレール株式会社にて概要説明
        ・車両整備場視察
12:45-14:30 株式会社 源 訪問(昼食、工場視察)
15:00-16:00  中心市街地(グランド・プラザ、にぎわい横丁) 取材
16:15-17:00  まちなか居住事例
        ((株)日本オープンシステムズ・大蔵社長) 取材
17:15  名鉄トヤマホテル チェックイン、休憩
18:15-19:15 森雅志市長プレゼンテーション
        「人と環境にやさしいコンパクト・シティとやま」

19:15-20:30 富山市主催夕食懇親会

 

<名鉄トヤマホテル泊>

 

[第2日目]
09:00     ホテル発
09:30-12:00  富山市エコタウン 取材
         ・富山市エコタウン概要説明
         ・富山グリーンフードリサイクル(株)
         ・富山BDF(株)
12:15-14:00  古い街並みが残る港町「岩瀬」にて昼食、散策
14:30-15:30  (株)生産技術 訪問
16:00-17:00  (株)光岡自動車 訪問
17:30      富山空港着
18:10      同発(ANA890便)
19:15      東京・羽田空港 着

 

2)参加資格: 外務省発行外国記者証保持者

 

3)参加費用: 1人¥15,000-(全行程交通費、食事、宿泊を含む)
  *お支払い方法、キャンセル料等については参加者に通知します。

 

4)募集人数: 先着順8名
        (各社ペン1名、カメラ1名、TVは1社2名まで)

 

5)FPCJ担当: 小泉、菅原(Tel:03-3501-5070) 

 

6)備考
(1)写真・TV撮影は一部制限があります。担当者の指示に従って下さい。 
(2)富山市、富山テレビ及びFPCJはツアー中に生じるいかなる不都合、トラブル、事故等に対して、一切責任を負いません。 

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