プレスツアー(案内)

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実施日 : 2005年03月03日

「津波対策」プレスツアー

投稿日 : 2013年08月23日

~港を守る巨大水門と津波体験シアター~

 

「静岡県を中心とする東海地域で、大規模な地震が明日起こっても不思議ではない」。社会問題ともなった東京大学の石橋克彦助手(当時)の発表から約30年が経過した。「日一日と東海地震の発生が近付いている」というのが地震学者の一致した見かただ。

 

100年から150年周期で大地震が発生しているこの地域だが、1854年の安政東海地震を最後に150年間、地震活動の空白域となっている。関東以西の太平洋側では、最も地震のエネルギーが蓄積されている地域とされており、様々な防災対策が進んでいる。

 

安政地震でも津波の大きな被害を受けた静岡県では、東海地震の際に発生が予想される津波への対策を進めてきた。伊豆半島の西側付け根に位置する沼津市は人口21万人の静岡東部の中核都市。東海地震発生後3~10分で2~10メートルの津波が到達し、県内の津波による死傷者の8割以上が集中すると予想されており、津波対策が急務となっている。そうした中、昨年9月、市の海の玄関、沼津港に国内最大級の大型水門「びゅうお」が完成、人口密度の高い市街地を津波の被害から守る。ツアーでは「びゅうお」を訪問するとともに、市内の漁業集落、静浦地区へも足を伸ばし、住民も参加した地道な津波対策を取材する。

 

また、2003年1月に津波体験施設「TSUNAMIドームシアター」が新設された静岡県地震防災センター(静岡市)、そして県内の被害状況をリアルタイムで収集、分析する県庁内の災害対策本部本部管理室を訪問するとともに、石川嘉延知事から防災先進県静岡の取り組みについて話を聞く。
取材内容

 

 

 

 

 

1.沼津港大型水門「びゅうお」
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魚市場で賑わう沼津港の内港と外港を結ぶ航路上に、昨年9月設置された大型水門で、扉の高さは9.3メートル、全体重量は923トンで国内最大級。感震器が250ガル(震度6弱相当)以上を検知すると、水門扉が急降下し、最速5分で完全に閉鎖される自動制御システムを採用している。高さ5.8メートルの津波にも耐え、市街地への津波の侵入を食い止める沼津市の新たな守護神。高さ30メートルの展望回廊からは富士山や駿河湾が一望できる。ツアーでは、管理棟や機械室など施設の中枢部を含めて取材する。

 

 

 

 

2.静浦地区の津波対策
沼津市東部の静浦地区は人口7,000人程の小さな漁業集落。目の前は海、背後には山が迫り、狭い平地に住宅がひしめき合っているため、住民の避難場所の確保や防潮堤の整備が進められている。高台にあるコミュニティセンターでは非常時に住民を受け入れるべく食料や毛布、仮設トイレなどの備蓄が進められている。海辺に忽然と立つ高さ12メートルのコンクリートの山は「津波マウント」と呼ばれ、周辺住民や釣り客ら300人の緊急避難場所として利用される。また、静浦地区一帯に張り巡らされた防潮堤に設けられたゲート「陸閘(りっこう)」の開閉は地域住民に委託されており、住民の津波への意識も高い。ツアーではこれら施設を取材するとともに地域住民にも話を聞く。

 

3.TSUNAMIドームシアター in 静岡県地震防災センター
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2003年1月のリニューアルとともにTSUNAMIドームシアターを設置。400インチ(直径9m)の大型ドームスクリーン映像と縦30m、横10mの屋内津波水槽により、迫力ある津波シミュレーションが体験できる。その他、センター内では家屋の耐震補強工法などの展示、消火体験コーナーなどを通じて地震への備えを市民に呼びかけている。

 

4.石川嘉延知事との懇談・県災害対策本部本部管理室取材
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東海地震説が発表されて以来、総額1兆6321億円以上をかけてその対策に取り組んできた静岡県は地震対策のトップランナーだ。県内の海岸線505.7キロに及ぶが、そのうち津波・高潮等の対策が必要とされるのが279.2キロ。その90%は想定される津波の高さ以上の堤防や護岸等が整備されている。ツアーでは、石川知事から津波対策など県の防災への取り組みについて話を伺うとともに、県庁内の災害対策の心臓部「災害対策本部本部管理室」を取材する。

 

実施要領

 

 

1. 日程案
3月3日(木)

 

07:30
日本プレスセンタービル発 (貸しきりバスで移動)
(車中、静岡県の津波対策についてブリーフィング)
10:00-11:00
沼津市静浦地区の津波対策取材
11:30-12:20
昼食
12:30-13:30
沼津港大型水門「びゅうお」取材

15:00-15:40
静岡県地震防災センター「TSUNAMIドームシアター」取材
12:00-13:30
昼食懇談会
16:00-17:20
石川静岡県知事との懇談及び県災害対策本部本部管理室取材
17:30
県庁発
20:30
日本プレスセンタービル着

 

(以下の新幹線の利用も可能ですが、経費(約6,000円)は自己負担となります。)
18:10
静岡駅発(ひかり280号)
19:13
東京着

 

2.参加資格
外務省発行外国記者証保持者

 

3.参加費用
1人2,000円(昼食代含む)
*支払い方法、キャンセル料につきましては、後ほどお知らせ致します。

 

4.参加人数
募集人数:先着順20名(各社ペン1名、カメラ1名、TVは1社2名まで)。
申し込み人数が20名を超えた場合は、国別の参加者数に上限を設定することがあります。

 

5.FPC担当
矢野・鈴木 (Tel: 03-3501-5070)

 

6.備考
(1) 写真・TV撮影は担当者の指示に従ってください。

 

(2) FPCはツアー中に生じるいかなる不都合、トラブル、事故等に対して、一切責任を負いません。

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